台風19号豪雨災害における支援活動(先遣隊第2報)

10月16日(水)〜17日(木)の日程で、先遣隊として長野市に入りました。16日は夜に長野に到着し、地元の関係者の吉田氏から被災状況について色々と情報収集を行いました。翌17日は、NVNADが防災啓発や災害支援などで協定を結ばせていただいています大阪大学の稲場先生とも合流し、吉田氏に被災地内を案内していただきました。JR長野駅を車で出発し、国道18号線を通り豊野町方面を目指しました。予想していた通り途中から大渋滞に巻き込まれました。アップルライン(道沿いにリンゴ畑が広がっているのでそのような名称がつけられているそうです)に差し掛かるとあたりが一面、浸水の痕跡現れてきました。

国道沿いのレストランやコンビニなどは営業は停止しており、従業員の方々が後片付けをされていました。リンゴ畑のリンゴの多くは地面に落ちていて、とても心が痛む風景が続いていました。民家やお店だけではなく、農業にも甚大な被害が及んでいることがよくわかりました。JR豊野駅前に車を停めて、避難所になっている豊野の小学校へ歩いて向かいました。豊野町には家屋は約1700戸があり、その内約700戸が浸水の被害を受けられました。特にJR豊野駅より国道18号線の間の土地の低い地域が浸水の被害がひどかったようです。

少し小高くなった場所にある豊野の小学校に到着すると、体育館には約230名の避難者で生活されていました。長野市の担当者によると多い時には700名を
超える方が一時的に避難して来られたと聞きました。救援物資も届いてはいるが、
それを分類していく人手が不足しているということでした。
避難者も毛布やダンボールだけを床に敷いた状況で生活されており、間仕切りも
ない状態だったので、長野市の担当者も献身的に対応されていたかとは思いますが、まわりからの支援の手が早く届かなかったものかと心が少し痛くなりました。
特に気になったのが、一般ボランティアの姿があまり見かけませんでした。
今後は応援ボランティアも増えることだと思います。高齢の避難者の方に少し
話をお聞きしましたが、「あっという間に家屋が浸水してきて、2階に逃げて
助かった」と当時の恐怖を語ってくださいました。今回も夜中に浸水が広がって
逃げるに逃げれなかった方々が多かったことが伺えました。

その後、避難所になっている豊野の公民館に移動して、担当者
から色々とお話を伺いました。担当者いわく、当時は、指定避難所
の小学校には人が一杯で入りきれず指定避難場所ではないけど
この公民館にも多くの住民が避難してきた、と話されていました。
高齢の方は昼間家に帰って片付けをするには、近い公民館の方が
避難場所としてはいいという住民の方もいるそうです。
ただ、裏山があり大雨の時には土砂崩れも心配なので、避難場所を
考える場合は色々な状況があるので悩ましい問題だなと思いました。
公民館を後にして、千曲川が決壊した穂保地区に車で移動しました。千曲川の
堤防に上がって感じたことは、これほど大きな河川が氾濫したことにまず驚きを
感じました。ちょうど決壊場所の仮復旧工事が完了したところで多くのマスコミ
車両が取材に来ていました。決壊場所から水が流れ込んだ穂保地区一帯はほとんどの家屋が浸水しており、家屋の片付け作業に住民は追われているようでした。
今後も雨が予想されていますので被害が広がらないか心配です。
NVNADとしては、他団体とも連携しながら、10月21日以降にも長野入りを考えたいと思います。引き続き、ご支援ご協力よろしくお願いいたします。