山下館(横浜市)と同潤会新山下普通住宅

皆様、明けましておめでとうございます。銭湯とまちのレポート、今年もよろしくご愛読のほどをお願いいたします。
 
今日は初湯に行ってきました!早速そのレポートを書きたいのですが、年末最後の銭湯の分がまだですので、そちらを済ませてから。(まさに自転車操業状態、それ以外に根雪も抱えているのですが・・・)

平成20年締めくくりの銭湯は、横浜、アベックでにぎわう港の見える丘公園の足元に静かにたたずむ山下館でした。

「山下館」、古い下宿を連想させるような名前に心惹かれるものがあります。外観は新しい・・・が扉を開けると、息をのむほどレトロ。番台、高い天井、木の床、体重計、鏡の広告には「市電千代崎町電停・・」の文字が。しかし浴室へ入ると、一転、鮮やかな池畔のタイル絵、オウムや花のタイルなど、華やかな世界が広がっています。昭和30年の建築ということですが、設備は順番に手を入れてリニューアルされているようです。年末最後の入浴としてすごく気持ちのいいものでした。

風呂上りに元町の方へぼつぼつ歩いて行くと、左側は港の見える丘公園、右側は山下埠頭という崖の下に、数十mの幅で細長く、古い商店街がはりつくように続いています。昔ながらの製氷屋さんなどもあります。元町、山下町付近は激しい空襲被害で焼け野原になったのですが、この崖下だけは被害を免れたようです。

一方山下館から東の方に行くと新しい市営住宅が立ち並んでおり、こちらは近年まで、関東大震災の復興住宅、同潤会新山下普通住宅だったところです。山下館は戦前からあったらしいので、その頃のことを想像してみると、280戸の同潤会普通住宅の住民の方で山下館(そんなに広くはありません。)をはじめこのあたりの商店街は毎日賑わったのでしょう。

山下館 横浜市中区新山下1-8-21 15:00〜23:00 日曜お休み みなとみらい線元町・中華街駅から徒歩10分