文京区の街歩き、菊水湯と東京市営真砂町住宅の輝き

第二寿湯さんのアートグループ展始まりましたね。今年のGWは東大阪の第二寿湯で決まり!

GWには街歩きを、とお考えの方はけっこういらっしゃるのでは。そんなあなたに、菊水湯は文京区本郷四丁目、子供の声が聞こえる路地と古い住宅が寄り添う、懐かしい街の中にあります。
丸の内線本郷三丁目駅から菊坂の商店街を行くと、途中にあるお肉屋さんの菊坂コロッケは街歩きのお供にもってこい。さらに行くと井戸や木戸が情緒たっぷりの樋口一葉が住んだ路地などもあり、訪れる人が増えています。地元の方も来訪者を暖かく迎えていただけますが、静かに歩きたいです。

菊水湯の建物は、樋口一葉の路地のすぐ先、菊水と書かれた鬼瓦が目を引く立派な和風建築です。脱衣場も、格天井、板張りの床と純和風で、特に畳表を張った長椅子は気持ちよく、団扇片手に新聞や雑誌を読んでゆっくりくつろげる雰囲気です。浴室の壁絵は定番の西伊豆の富士山です。

菊水湯 文京区本郷4−30−16 都営三田線春日駅 15:30〜 金曜お休み

菊水湯は三田線の春日駅にも近く、そちらの方から行くと、春日駅を出てすぐのところ、区民センター内に「区設真砂市場」というちょっとなつかしい雰囲気の市場があります。公設市場って以前はよくありましたが、最近ではほとんど見かけませんね。

真砂市場の付近が右京山と呼ばれる丘陵地で、ここには大正時代、東京市営真砂町住宅が建設されました。公営住宅の草分けの一つで、もう80年の歴史を経ているのですが、今なお残る何戸かの住宅は、往時の輝きを失っていません。

案内板によると、戸建て住宅だけでなく、独身寮、小売市場も建てられたということで、先ほどの区設真砂市場は小売市場が引き継がれてきたものでしょう。住宅だけではなく生活を供給するという理念を持った東京市営住宅の建設は、関東大震災で中断してしまいました。しかしその理念は、住宅タイプの多彩さ、商店など生活やコミュニティのための施設への配慮など、同潤会のアパートや分譲住宅の特徴へと引き継がれています。