荒川区町屋の防災避難路、その裏には落ち着いたたたずまいの大門湯

荒川区町屋あたりを歩いていると、狭い路地が入り組んで、それはそれで楽しいけれど、地震と火事はちょっと心配です。町屋の次の町屋二丁目、その次の東尾久三丁目の電停の間で、都電は新しくできた通りを横切ります。この道路は避難場所、旭電化跡地の尾久の原公園へ通じる避難路になっています。

沿道はマンションが防火壁のように建って、違和感もあるのですが、地震や火事のときには、裏に広がる木造住宅群を、延焼から守ったり、消火や避難に役立ってくれそうな道路です。

大門湯は東尾久三丁目の停留所からすぐ北、飲み屋さんや酒屋さんの並ぶ小さな商店街の先です。伝統的な純和風の銭湯で、玄関周りにも風情があります。それは、道路に対して少し斜めに建ち、玄関前に小さな広場と階段があることと、玄関脇に自動販売機がないことでしょうか。そして内部もすばらしいです。

脱衣場の床、天井、番台など、渋く輝く木、古い木の番台はいつもお釣りを置く部分の木がへこんで光っています。入口も、坪庭との境も古いしっかりした木の戸。おやじさんの人柄なのか、簡素で、整頓された室内です。
浴室には大歩危のペンキ絵、男女の境は洋風の湖畔のタイル。浅い方の浴槽の底に大きな金魚のタイルがゆらゆら泳いでいます。お湯は若干ぬるめの感じです。

大門湯 荒川区東尾久6丁目11-2 16:00〜23:00 月曜お休み 都電東尾久三丁目から5分くらい