文京区千駄木と本駒込あたり、理化学研究所、富久の湯

文京区の千駄木、といっても本駒込との境目に富久の湯があります。ビルの銭湯で、別の階でサウナも営業しているようです。銭湯は2階にあるのですが、足が不自由な方用の斜行リフトが階段に併設されているのが目を引きます。エレベーターのない駅などで見かけるもののミニ版。あとずっと浴槽まで手摺がつながって徹底したバリアフリー対応ですね。
 脱衣場には美容ドライヤーとか血圧計とかありますが、あまり使われていないみたいです。下足箱、脱衣箱とも傷みが目立ち、扉が外れて使用不能なものもありました。
 浴槽の背景は上路ランガーと思われるアーチ橋が渓谷をまたぐモザイクタイル絵。中島絵師の富士さんのペンキ絵のミニチュアが2枚貼ってありました。外側の壁がガラスブロックなのは東京では珍しいです。浴室はシャワー付きのカランがあまりありません。中央の島カランは鏡もないのでかなり低く、端に水飲み蛇口。お湯は少し熱めかと思いますが気持ちよい温度でした。
富久の湯 文京区千駄木5−41−5 15:00〜24:00(土曜、日曜、祝日は8〜12時も営業)無休 東京メトロ南北線 本駒込駅 徒歩5分

少し西へ、本駒込の方へ足をのばすと、大きな高層住宅とオフィス、ここはかつての理化学研究所です。理化学研究所は1917年に財団法人として創立され、わが国の科学の発展に大きな役割を果たしてきました。ビタミンの鈴木梅太郎、物理の長岡半太郎や本多光太郎など。中でも量子論の仁科芳雄博士の研究の拠点であり、仁科博士が世界で二番目に作ったサイクロトロンは、戦後GHQにより破壊されるのですが、ここ駒込の理化学研究所にあったはずです。現在では独立行政法人理化学研究所の研究拠点は和光市など他の場所に移りましたが、駒込の敷地にも、理化学研究所時代の建物がわずかに残っています。