銀座をあちこち、土浦亀城作品三原橋センターから金春湯まで

銀座からも古いビルは急速に消えていますがそれでも見たい建物はたくさんあります。その中で異色の建物が、銀座4丁目、和光の交差点から築地の方へ向かった三原橋の交差点にあります。
交差点は大きく広がってロータリーのように丸い形をしています。何より不思議なのは晴海通りの両側、交差点内というべき場所に曲線を描いて建っている三原橋センターという一対の建物。建物どうしは地下でつながっていて、晴海通りを横切る地下通路には映画館や飲み屋さんが並んでいます。建物のデザインも白くて大きな窓、なるほど土浦亀城の作品です。元は交差点ではなく本当に橋だったようで、すると地下のお店のある場所は川だった?

さて建物巡りの途中銭湯に寄りたくなったら、意外に銀座にもちゃんと銭湯があります。北の端にある銀座湯はあまり銀座という雰囲気の場所ではありませんが、もう一軒の金春湯、こちらは8丁目の本当にバーや飲み屋が立ち並ぶ銀座らしい場所にあります。すずらん通りを南下し、右側にレトロな菅原ビルが見えたら次のブロックです。

入り口にベンチと自販機の休憩スペースがあり、その奥を曲がると玄関です。新しいイメージの銀座湯に比べて、小さな番台に店番のおばあちゃん、高い格子の天井、木製の床や脱衣箱、銀座に長年暮らして隅々まで知っているよという感じのおじいちゃんのお客さん。もちろん銀座ですから広くはありませんが、全体に渋いです。浴室も天井が高く、浴槽背景は鯉、サイドは桜と菊のタイル絵、果たして「章仙」の署名入りです。湯は熱めで特に熱い方はだれも入っていないくらいの熱さですよ。

金春湯 中央区銀座8-7-5 14:00-23:00 日祝お休み 銀座駅、新橋駅から5分