不思議なバス停元競馬場、目黒の和泉湯

目黒通りを走る東98系統、大鳥神社バス停で降りると以前紹介した不動浴場があり、次の元競馬場バス停では、油面の商店街に入ってすぐのところに和泉湯があります。銭湯というよりモダンな飲み屋さんのような隠れ家的な玄関、下足箱の下に飾られた鬼瓦を見ると、以前は伝統的な和風建築だったことがしのばれます。しかしひっそりしているかというと、フロントのおばさんは元気!。内部も前衛的で、脱衣場には円筒型のロビーの壁に沿ったカーブを曲がっていきます。
浴室は全体がタイルと石貼りで、もしヨーロッパに銭湯があったらこんな感じかなという印象のデザインです。湯温は若干ぬるめでした。目黒通りは東横線と目蒲線の間で、鉄道からは離れていますが、東98系統以外にも多くの系統が走っているバスのほうが便利です。
和泉湯 目黒区中町1-6-6 15:00-24:00 月曜お休み 目黒駅からバス元競馬場下車すぐ

さて元競馬場とは不思議な名前のバス停ですが、T字交差点の南側に碑があり、元競馬場のいわれも記されています。戦前ここには目黒競馬場があり、第一回の日本ダービー(東京優駿大競争)もそこで開かれたこと、碑の馬は第一回優勝馬(ワカタカ)の父馬「トウルヌソル」号であることなど。
トウルヌソルって難しい名前ですが、フランス語でひまわりという意味だって。なるほどターンとソルですね。某ゲームではそんな名前のアイテムが登場するそうで、その筋では知られた名前のようですが。また地図の方がよく分かりますが、目黒通りから南へ住宅地の中にはカーブを描く細い道がずーと続いていて、競馬場の外周東側の形が残されているようです。
写真は目黒競馬場跡の碑、夕日の方を向いた「トウルヌソル」号の向こう側で信号待ちをしているのは東京駅へ向かう東98系統です。