北区志茂のテルメ末広と荒川放水路完成記念碑

テルメ末広は志茂駅が近く、駅から北へ志茂銀座という商店街を歩いて10分くらいです。横に長い町家風の玄関はちょっと珍しく、日が暮れて灯りが点ると情緒満点です。ロビーは広く、備え付けのPCが使えるIT化銭湯です。脱衣場には円筒形にサウナが張り出してきていますが、新しくてきれい。浴室も清潔なタイルで新しい感じ、浴槽も多彩です。でゆったりと浴槽に浸かりながら、ふと天井を見上げると、実は構造は湯気抜きの二段の天井がある伝統的な造りです。あまりにきれいで気づきませんでしたが、壁も木造でていねいにペンキが塗ってあります。伝統的な木造銭湯を大改修したみたいですね。
テルメ末広 北区志茂5-16-14 14:00〜24:00(日曜祝日は12時から) 金曜お休み 南北線志茂駅から10分ほど

テルメ末広からさらに荒川の方へ、志茂橋を渡ったところにある知水資料館には荒川放水路完成記念碑があります。「此ノ工事ノ完成ニアタリ多大ナル犠牲ト労役トヲ払ヒタル我等ノ仲間ヲ記憶センカ為ニ」荒川下流改修工事事務所主任技師(工事事務所長)であった青山士(あきら)と関係者一同が資金を出し合って建てた碑ですが、所長の青山士の名は見あたりません。建築家の名前が伝えられる建築物、皆で作ったものという土木構造物、それぞれいいことだと思います。青山士は土木技術者の先達で、パナマ運河のガツン閘門等の工事に携わった後、帰国し荒川放水路に、その後地方整備局長(土木出張所長)として新潟の信濃川大河津分水の改修事業にあたった人です。