墨田区緑の松ノ湯、五間堀公園のユニークなブランコ

両国駅と錦糸町駅のちょうど真ん中、三ツ目通りを南下し、竪川のすぐ手前に松の湯があります。見事な懸魚の唐破風、立派な和風建築の銭湯です。脱衣場は格天井ですが、浴室はかまぼこ型の天井と、この取合せは珍しいです。浴室を改築したのかな。浴槽背景はモザイクタイルで山と湖、空に飛行機が二機飛んでいます。あまり広くないスペースに薬湯、寝ジェット、電気、打たせ湯と多彩な浴槽で、いい温度なのに温まるにはちょっと落ち着かない感じです。
松の湯 墨田区緑3-4-6 15:30〜24:00 不定休 菊川駅から6分 
松の湯から西へ行くと、墨田区の立川一丁目にも立派な破風をのせた伝統的銭湯建築の大正湯があります。休業中で閉まっていますが、広い道路の角に堂々と建っていて、写真写りもいいのでとても残念。このあたりそんなに車は多くないのに、広めの道路が碁盤の目に走る市街地が一面に広がっています。これは関東大震災の復興区画整理事業の効果です。墨田区、江東区の両国駅から錦糸町駅にかけては震災の被害が特に大きかった地区で、震災を教訓に、防火や避難など防災を第一に考えた市街地になっています。ただ大正湯の南側のところは、碁盤の目でなく10mくらいの道路が斜めにぶつかっていますが、これは斜めに五間堀という運河が走っていることが原因のようです。

この堀はすでに埋め立てられていますが、一部は五間堀公園という公園になっていて、園内に五間堀の由来も書かれています。この公園のブランコはインディアンの腕からぶらさがったユニークなデザインです。
五間堀は六間堀とY字型につながっていたようで、六間堀跡の道路を北の方へたどっていくと、運河の跡らしく、ところどころ昔の橋の位置で盛り上がって上下にうねっています。竪川を越えるとすぐ、両国小学校の向かいに両国公園、ここにはラジオ体操発祥の碑とラジオ体操のステージ、ミニロッククライミングなどがあります。そしてここのブランコは五間堀公園のと親戚なのでしょうか、海賊が広げた両腕からブランコがぶらさがっています。
両国小学校に近い両国公園の海賊ブランコのほうは子供が絶えることなく並ぶ人気遊具ですが、ひっそりした五間堀公園のインディアンはさびしそうです。