山手線唯一の第二中里踏切と、松の湯のある田端の戦災復興区画整理の長い歴史

大阪環状線には踏切が一か所(内回りだけなので0.5か所)あったけれど、この一ツ家踏切は事故多発で廃止されました。では山手線はどうでしょう。代々木には埼京線、湘南新宿ラインが通る青山街道踏切もありますが、山手線の電車が通る踏切としては、池袋の長崎道踏切がなくなってからは駒込−田端間の第二中里踏切が唯一の存在です。
 ここは元々切り通しの中を走る線路の上を道路が橋で渡っていましたが、山手貨物線ができたときに一段高く旅客線を新設して踏切ができてしまいました。ちょうど貨物線が旅客線の地下をトンネルで抜けていく位置にあるので、解消はちょっと難しそう。と思っていたらいつのまにか東側で山手線と交差する都市計画道路補助92号線が姿を現してきました。この道路は戦後すぐに組合施行の戦災復興区画整理事業で着手したものの、途中で頓挫し、再び都施行の区画整理事業でやり直して、ようやくできてきた道路です。先ほどの踏切の通りとすぐ近くを並行しているので、開通したら踏切の運命はいかに。

田端の戦災復興事業のうち、中里の一部を含む田端4丁目地区は、早く着手し完成しています。ちょうど踏切の道路から駒込駅寄りの区域です。松の湯も区画整理された区域の中、一番南にあります。
 田端銀座という商店街の繁栄ビルの二階です。けっこうお客さん賑わっていました。浴室にはモザイクではない細密画のタイル絵があります。といって章仙さんのような時代を感じるものではなく、新し目です。西洋の古い城、錦帯橋、瀬戸大橋?どこかわからない吊り橋ですが、なんか縮尺が違っていてユーモラスな感じ。適温という浴槽と高温という浴槽がありましたが、それほどの差はなく、どちらも気持ちよかったです。
松の湯 北区田端4−3−9繁栄ビル2階 14:40〜25:00 月曜お休み(祝日は翌日休み) 駒込駅から5分