足立区の西側は東武西板線が実現しなかったので、ずっと鉄道がなく、ようやく日暮里から真北へ伸びる日暮里舎人ライナーで鉄道の走る区域になりました。それでも都市化はまだまだという感じでのどかな雰囲気を残しています。
豊明湯の住所は扇ですが、もう少し東へ行くと興野(おきの)に入ります。駅名の高野(こうや)と興野って元々は同じ地名だったのではという気もします。静かな商店街を通って本木新道に出るまでに興野神社があります。境内にお社を守るように立つ2本の銀杏の木が美しく、境内で遊ぶ子供、落ち葉を掃く地元の方など、これからも残っていくのでしょうか。
豊明湯は高野(こうや)駅から東へ5分ほど行ったところです。
玄関は改装されて新しい感じですが破風があり、その上に千鳥破風がのる伝統建築です。脱衣場も番台で、天井も立派な格天井です。横長で大きめの脱衣箱の他に、籐の脱衣籠も現役で使われています。内装は木主体ですが、手入れがいきとどいていて、古びた感じがしません。石を置いた庭も清潔な感じです。浴室の背景は18年6月2日上州老神 早川と銘のある渓流のペンキ絵。早川師は達筆ですね。女湯は定番の富士山のようです。男女境には富士山のモザイクタイルです。浴室は木を使いながら改装されていて清潔感いっぱい。浴槽も広くてゆったり温まることができます。
豊明湯 足立区扇3-6-13 16:00〜22:00 金曜お休み 日暮里舎人線高野から5分