● 自己発見法(セルフ・カウンセリング)の目的 ●
(セルフ・カウンセリングの)最終的な課題は、自分の身に生じてくる、
どんな出来事をも、受けとめてゆこうとする構えの形成にあります。
どういう事態がおこっても、その事態を、受けとめてゆこうという
“勇気”と言ってもいいでしょう。
アメリカの、ある哲学者はその勇気を「存在への勇気」と名づけました。
いずれにせよ、私たちが自分の内外におこってくる、
すべてのことをしっかりと引き受けてゆく時、
私たちは人格として、ひとりでに成長してゆくのです。
● かけがえのない自分の人生の課題 ●
考え方としては、簡単なのですが、真の意味で、
自分の現実を受けとめることは、大変、困難です。
中略。。。。。。。
自分の自己形成史を、受けとめる、という課題は、
他の人に代わってもらうことはできません。
その受けとめは、自分が引き受けるしかほかはないのです。
つまり、他の誰も代わることのできない、私たち一人ひとりの課題なのです。
一人ひとりが、自分の人生の課題として引き受けるほかにないのです。
自己発見法(セルフ・カウンセリング)をすることによって、
自己の存在受容が、深まってゆくと、
他者の評価にふりまわされなくなります。
自己の人生に対する、存在受容が深まってゆけばゆくほど、
私たちは、条件つきの自己評価不安から解放されてゆくのです。
通信教育の小冊子に掲載された
生涯学習セルフ・カウンセリング学会会長 渡辺康麿先生の論文
「“気づくこと” と “受けとめること”」 より一部抜粋しました。