4月の半ば、近所から大型機械を動かす音
1月末に急に引っ越されたお宅に大型重機が入った。
その少し前、家を解体するという業者の通知はきていたが
いよいよか!
ここの垣根のそばには3月になると一番早く咲く
コヒガンサクラがありこの近所に住む私たちを
春を一番先に知らせてくれ、たのしませてくれていた。
この冬は枝に近所のすずめが40羽近く群れていた。
雨の中で立ち木が伐られ始めた。
私は躊躇なく木を切っている男性に声をかけ伐ってしまうのなら
一部いただけないか、と交渉した。
捨てるのだからいいよ、とあっさりした返事。
右の写真はそのいただいた桜の丸太。
一週間たってもここについていた枝は生き生きしている。
枝にしっかりとついて、青々とした葉をつけている。
4月29日ここは砂利が敷かれ駐車場に変身してしまった。
樹木も生きている、が彼らは動けない。
電動のこぎりの音が私には桜の悲鳴に聞こえ、涙が
出てとまらなかった。
側に植えられていた百日紅は私がきずく前に
粉々にきられていた。
私の住まいの周りは人気のある住宅地であるせいか
3年前にもひとかかえもあるコブシの木が2本あっという間に
伐られた。毎年春を告げてくれ真っ白に空を見上げていた
コブシの花はもう見られない。
人間の勝手で、開発という名のもとに大きな木が
伐られどんどん自然がなくなっていく。
木は何にもいわない、いえない・・・・