フランスに住むゆかいなイスラムの女性たち 〜フランスの女性事情 その7〜

フランスにはアフリカ、アラブ圏からの移民が多く、私の通うフランス語学校もそうした国々からのイスラム系住民が多い。今回はここに住むゆかいなイスラムの女性たちを紹介したい。

イスラムを象徴するスカーフであるが、あれは本当に髪を隠すものなのだろうか??

それはフェタというバカンス前の小さなお祭りでの出来事である・・・

 彼女達は次から次へと自国紹介さながら、自国の音楽をとっかえひっかえかけては踊りだす。そこで、だ。音楽がなるや、頭に覆ってあるスカーフをさっと外し、それを腰に巻くのだ。(%ニコ女%)

踊るとちょうどそれがいい具合にフワフワと舞う。(%ニコ女%)

ただし、ちょっと年配のマダムになると、スカーフがかろうじて結べるというくらいのかっぷくのいい腰回りで、フワフワ、というわけにはいかない。それでも年配になればなるほどその腰の動きたるや年季を帯び、その速さは、「ブラボー!(%痛い女%)」と叫ばずにはいられない。
両手を天に掲げながら、若干前に出した片足首と腰をすごい速さで「クリクリクリ〜」っと揺らすのだ。時には首まで左右にゆれる。私にも教えてくれたのだが、素人には「クリクリクリー」というわけにはいかない。。。(%ショボ女%)

踊り終わると、そそくさとその腰に巻いたスカーフを外し、またもや頭にかぶる。そして、気に入った曲が流れるとまた、そのスカーフをパッとはずし、腰に巻く。それを永遠繰り返す。スカーフは宗教上、女性の髪を隠すものとされているが、実は彼女達がいつでも踊り出せるために常に身に付けているのではないだろうか??(%ニヤ女%)

そのフェタではまだまだイスラム教に関する発見があった。食べ物である。その量たるや「誰がこれを食べるんだ」というくらいものすごい。(%痛い女%)
微妙に料理も地域ごとに違っていて、さながら「アラブ、アフリカグルメの旅」状態になる。ラマンダンと呼ばれる断食の時が1ヶ月も続くらしいが、断食が終わった時のお祭りに、お祝い料理が用意されるのでこうしたパーティ料理はお手の物なのだ。
たくさんの香辛料を使い、新鮮なハーブもふんだんに使う。ポットには山盛りのミントと砂糖が入ったミントティも用意されている。心も体もあったまりそうな料理だ。

彼女らは凄腕のコックでもあるのだ。(%ニヤ女%)

さらに彼らは誰しも子沢山である。フェタには小さい子どもからお洒落した10代の子、そしてその彼氏彼女まで同伴だ。フェタが夜の開催であれば、間違いなく、夫も参加したであろう。

自慢の娘、息子、孫達と一緒に踊る彼女達は幸せそのものだ。

子ども好きの彼女達のおかげで、私が赤ん坊同伴で授業を受けてもまったくの問題は無い。先生が話していようと、生徒が発表していようと「アンナー(子どもの名前)、クックー(赤ん坊への掛け声)」と教室の端からこちら側に向けて、ブンブンと手を振り、すさまじい量の投げキッスをしてくる。(%笑う女%)

どんな宗教でもその国や地域、社会背景によって状況が異なる。

もっと言うとその人、一人一人によっても違う。イスラムもしかり。

彼女たちは今日も愛情いっぱい、笑い声いっぱいで甘〜いミントティをいれてくれる。

あぁ、しあわせ。(%ニコ女%)

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(※このエッセイは、「ウィメンズネット・こうべ」さんのニュースレターで連載されたものです。発行者の許可を得て転載しています。)
(まな)