NHK ETV特集「若者たちの“貧困パンデミック”」
https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/54WY3V9R47/
悲しさや虚しさをこえて,もうどうにもならないな,と.
NHKの取材の切口というか対象というか,基礎知識が無さすぎる,この番組制作チーム.
評価軸というか価値軸がバラバラで,そもそも取材対象が典型例なのかさえわからない.
ダラダラとたまたま出会った貧困若者を撮影しているだけの印象.
日本の制度の問題?
英国や北欧諸国はもちろん,米国に比べても,若者貧困に対する社会制度が全く整っていない.
水準・量では,北欧を100とすれば3くらい.
根本的な仕事・職業に対する考え方では,
英国はブルーカラーでOK
北欧は職業選択と職業訓練の両立
米国は民間企業の利に合わせる
など,いくつかの若者貧困脱出の出口戦略があるが,日本は無い.
結果,個人の努力に依存し,働けない人を下等とする差別感を蔓延させている.
これは教育の延長線上というか,就職って学生の延長の個人の成果,という基準がずっと持ち越されている印象.
結局,個人の努力不足と総括されてしまう.
とはいえ,この冷徹さが,日本の最後の粘りというか強さにつながっているとも思うので,べつに否定も反対もしない.
ひとつの価値観としてはアリ.
ただし,先進国の社会制度としてはお粗末の極みにあるので,せめて日本政府が出口戦略くらいは明確にしないと,現状の暗闇のままさまよい続けることになる.
現実的に,英国型か米国型の2つしかない.
出口戦略がない,無能な現行の日本政府のもとだからこそ,
この番組がメインで取材していた「反貧困ネットワーク(https://hanhinkonnetwork.org/)」の事務局長のようなレベルの者が,
さも日本の若者貧困の最前線のように紹介されてしまう.
貴様ごときのレベルの者が,上から目線で,タメ口で,
所持金数円の若者に話しかける,この番組で何度もでてくる場面,
その場面こそが,
先進国最低レベルの日本そのものなんだ
ということを,この番組の当事者全てが理解できないんだろう.
ここまで最下層な場面をみせられると,これはもうどうにもならない.
日本全国にある若者サポートステーションのほとんどは,
この最下層の反貧困ネットワーク事務局長よりも,
さらにキャリアが無い連中が,国の補助金に寄生しているだけである.
なかにはユニークなキャリアを積んで,なんとか突破口を切り開こうとしている方もいる.たぶん全国に10人くらいはいる.
だけど,毎年度の事業資金(国・県・市町の委託だったり補助)のやりくりに忙殺され,
次の展開をしかけることをあきらめていると推測.
全国のどこでもいいから,ソーシャルスタートアップをかまして,
なんとか突破口になるモデルが出てきてほしいと思うけど,
まあ,今の日本の社会制度だと,突破口を維持することは困難の極みになる.
それでも突破口をつくるってのが,ソーシャルスタートアップの矜持だけど,
この番組で何度も紹介された
「労働者に権利をーーー」
なんて言っている連中がえらそうにしている業界になってしまったから,
もうどうにもならない.
雇用創出できない者はみずから去れ.