生田ゆきさん講演会 伊勢型紙 その美と歴史 型紙からKATAGAMIへ[報告]

開催中のボランティア企画展
「夜具-型染藍の技と美-」のための講演会
「伊勢型紙 その美と歴史 型紙からKATAGAMIへ」
が、昨日開催されました。

お話は三重県立美術館の生田ゆきさん

伊勢型紙がなぜここまで日本中を席巻したのか
海外へ流出した型紙の調査の様子、
「商印」など、型紙に残された手掛かりをもとに
その時代・地域などを特定してゆく作業のおもしろさやご苦労を
美しい画像とともにお話されました

印象的だったのは
国内では「染色の道具」として認識されている「型紙」も
国外ではかならずしもイコールにならないということです。

「どのように使うかわからないけど、とてもきれいなもの」
というような受け入れられ方をしたのではないか

特に、型紙の中には、2枚を重ねることで一つの模様が完成する
「2枚型」というのがありますが、
この片方だけを見た場合、柄は完成していないので、
具象として認識されず、さりとてまったく抽象でもない
その中間のような斬新なもの、と自由に解釈されたのではないか。

それを生田さんは「美しき誤解」といっていましたが

もしこの流出を仲介した人が、詳細にこの型の使い方を述べていたら、
KATAGAMIはこれほど国外の人々の注目を得なかったかもしれないと。

おもしろい!!!目からウロコのお話に
あっという間の1時間30分でした

ボランティア企画展
「夜具」型染藍の技と美 はお正月明けもまだまだ1月26日まで続きます!

お見逃しなく!

いしとも