海外で日本語を教えているというと、
たまにではあるが、
あー、国際協力の仕事ですね、
と言われる。
一方で、医療関係の業務や農業など直接的な
現地の利益(お金だけの意味ではなく)になることや
いわゆる開発の仕事をしている人から見ると、
海外で日本語を教えることは
国によっては、直接雇用に結びつくことが少なく
それ以前に支援しなければいけないことも多く、
国際協力に含まれない、
ボランティアというイメージが強いように思う。
個人的な意見を言うと、
日本語を学ぶことで、
仕事を見つけられるところであれば、
国際協力のはしくれではあると思うし、
雇用に結びつくことはないが、
学生が楽しく勉強を続けているのであれば、
国際交流の仕事だと思う。
それが日本語教師にできる限界だろう。
しかし、学生の中の何人かでも、
日本語を学ぶことで、
積極的に発言できるようになったり、
心が豊かになったり、
自分の国のことを、日本語で日本人相手に表現したり、
いつか日本人のやり方の中でいいなと思ったものを
自分達の子どもや他の子どもにも教えていってくれたら、
国際協力に入ることもできるのではないだろうか。
実際に、以前に日本語を勉強した自分の学生の中にも、
日本語とは関係ないが、
自分で学校を開いたり、先生になったり、
日本人の通訳をしたりしている人たちが出てきている。
日本語教師自体は
国際協力のフィールドに立っていないかもれいないが、
学生達がいつか国際協力のフィールドに立つ
手伝いをしているのではないだろうか。
そんなことを書いたが、所詮地味な仕事だ。