車椅子等で歩行困難な方、寝たきりの方をリフトカーを使って送迎活動を行う「移送ボランティアグループさんりんしゃ」が年に一度の自主研修会を行いました。
例年は、同じ移送ボランティア活動を行っている市、町を訪ね現地ボランティアグループとの交流や情報交換を行っているが今年は8月に水害で被災した佐用町へ赴くことになりました。
研修の内容は、「災害時の歩行困難者の対応と状況」をテーマに佐用町社協の江見さんにお話しをうかがい、その後、久崎の仮設住宅集会所で行われていた足湯ボランティア活動の様子を見学しました。
佐用町人口は、三木市の約1/3。
3人に1人が65歳以上の高齢者ということ。
都市部に比べると昔ながらの住民同士のつながりが深く、少々の生活課題は困った時はお互いさま・・・と助け合いの姿が色濃く見られる。
「台風はまだまだ南。いつもより雨が多いなぁ。消防団の活動があるかも・・・」が江見さんの8月9日の朝の印象だったそうです。
予想どおりの召集。
土嚢づくりをしていると思いもよらない増水。国道を止め、歩行困難者のお宅を回り、背負って避難所へ。3人運んで気がつくと首ぐらいまで浸かるぐらいの水かさになっていて「後はいろんなモノが流されていく様子を見ることしかできませんでした。」と話されました。
翌日と翌々日に介護保険事業や配食サービスなどに利用者宅を回り安否確認。2人の方が亡くなられていた。
その2人は、お1人暮らしの車椅子利用の歩行困難者だったそうです。
歩行が困難な方と日々接する移送ボランティアグループさんりんしゃメンバーにとってこの事実は重く、地域や関係機関と連携し、ボランタリー活動で出来ることを考えていきたいと強く感じた研修となりました。