2013年2月10日に、県総合文化センターフレンテみえの会議室で開催された、新三重県博物館の「みんなでつくる博物館会議」の報告です。
萩野茂樹が個人的に参加しました。
●参加者
参加者は約80名。ほとんどが50歳以上。2名小学生が参加。が20〜30代の方はいない。男女比は7割が男性でした。
私は、県視覚障害者協会会長の内田順朗さん(と盲導犬のアイリス)とともに参加しました。
他に、聴覚障害の方が2名参加しており、会場には聴覚障害者用ループが設置され、
津地区ボランティア連絡会加盟サークルの津あみ〜ごの皆さんによる、要約筆記が実施されていました。
●内容
まず、兵庫県人と自然の博物館学芸員 八木剛さんによる活動報告。
その後参加者は、話し合うテーマ別に4つのグループにわかれグループ討論。
私は、「個人や団体、企業として博物館にかかわりたい」 というグループに参加。
グループ討論の内容の集約として、ユニバーサルミュージアムについての考えも発表されました。
また、私にも発言の機会があったので、移動に関するバリアフリーは当然のこと。大切なのは、触ることのできるレプリカが設置されるなど、新しい三重県立博物館が、本来の意味の「ユニバーサルミュージアム」として、全国にも先進的な博物館になるよう望んでんでいると発言しました。
博物館のスタッフからの意見も出されました。それによれば「だれにでも開かれた博物館」というコンセプトに基づきユニバーサルミュージアムの考えも取り入れたいとのことでした。
●これまでの、ユニバーサルミュージアムにむけての現状
・当日、配布された資料に新博物館の内容やコンセプトを事前紹介して立派なパンフレットがあったが、それにはユニバーサルデザインに関する記述無し。
・博物館サポートボランティア組織があり、その一つとして「ユニバーサルミュージアムグループ」が2012年7月に結成された。
・別に配布された資料に平成24年9月7日に「ユニバーサル分科会」の会議の開催が紹介されていたが、「押しボタン」の周りを突起物で囲ってほしい」との意見があったとの記載しか無し。
・2012年9月5日に、三重県障害者社会参加推進会と意見交換会が開催されたとの記載。県内15団体から意見を聞き、点字ブロック等の施設面について提案があったと記載。点字ブロックと床材の見本を提示している写真が掲載されている。
配布された資料を見る限りでは、広瀬浩二郎国立民族学博物館の准教授の提唱されているユニバーサルミュージアムとは異なり、「バリアフリーへの施設的な配慮が行きとどいた博物館」にとどまっているように感じました。
ただし、これは2012年9月頃の報告で、その年の11月に広瀬先生の講演会を開催したので、変化しているかもしれません。