10月18日(土)の三重県ボランティア連絡協議会主催として実施した、丹波市復興支援ボランティア活動を報告します。今後の活動の資料になるよう、細かく記載します。
津市ボランティア協議会会長、三重県ボランティア連絡協議会副会長 萩野茂樹
●参加者、萩野を含むボランティア4人
関係者やボランティアの仲間に向け口コミとメールでよびかけ。今回は新聞等で呼びかけはしなかった。
●交通機関、参加者のワゴン(トヨタボクシー8人乗り)
往復走行距離約500キロ。高速道路通行料は、10280円(往復)は事前に災害支援活動減免書類を取得していたので無料。(減免は10月末まで)
ガソリン代は、事前に津の村上石油さんからボランティアに協力したいとの事で、30リッターの寄附をいただいた。
ガソリン代の不足分は三重県ボランティア連絡協議会から。
※村上石油さん、ありがとうございました/三重県津市上浜町1丁目18-2 電話:059-228-5608
※高速道路減免手続きの仕方
丹波市社協ホームページ
http://tambawel.jp/publics/index/88/&anchor_link=page88#page88
にある、災害ボランティア救助活動車両の有料道路料金の無料措置について
という項目から、ボランティア活動予定確認書をダウンロードし、丹波市災害ボランティアセンターにファックスで送ると、確認したことが記載された用紙がすぐにファックスで返送されてくる。それを持ち地元の役所の担当課(津市の場合は防災室)に持参し、減免のための書類をもらう。(車のナンバー、乗り降りするインター名、責任者等が記載。往復各一枚)これをインター出口で、係員に通行券と一緒に係員に渡す。入り口はETCでなく、非ETCゲートから入り通行券を受け取っておく。出口では、係員の居る料金支払ブースで、係員に通行券と減免書類を渡し、確認してもらったらオッケー。
●行程と時間
津萩野自宅集合、6:00出発。現地前山コミュティセンター9:30到着、15:00作業終了、前山コミセンで活動報告、15:40帰路道の駅にたちより土産買い、16:00春日インターから高速に、19:00帰着
行き3時間30分(名神から中国道へのジャンクションあたりから西宮インタ付近まで渋滞。)
帰路3時間20分(行きと同様に宝塚インター付近で14キロの渋滞。そこを抜ければスムーズであった。)
津インターから、伊勢道、新名神、草津SA 休憩、名神、中国道、中国道赤松SAで休憩、舞鶴若狭自動車道、春日インター下車(休憩のSAはいずれもコンビニが有るため)
●丹波市の現状
現在、市島支所では災害ボランティアセンターでの受付はしていない。活動の必要がある3箇所でそれぞれ復興支援センターとしてボランティアを受付。
今回は、前山コミニュティーセンターに行き、活動に参加した。
この日(10月18日)は、前山コミセンへの参加ボランティアは140人との事。
内訳は、約40人ほど丹波市の職員がボランティア、西宮市の関西国際大学からバス一台30人ほどがまとまっての参加があったとの事。
●活動内容
前山ボラセンからの指示で、車で5分程度の徳尾地区のお宅へ。前山ボラセンから軽トラで活動するお宅まで先導してもらう。私達は、ワゴンで後をついて行く。5分ほどで到着。
活動地のお宅は、裏山が崩れ泥が床下の通気口から床下に流れ込んだ。畳等は床板と共に外して立てかけられているが、見たところでは汚れていない。床下一面の泥はすでに多くのボランティアによって取り除かれていた。
今回の私達の作業は、床下に消毒液(オスバン消毒液)をスプレーで撒く。床板を消毒液で拭く。床下の一部のどろかき(量は少ないがめまいところに流れ込んだ泥を小さなスコップできれいにする。コツコツ仕事で大きなスコップを使うわけではないので体力が必要ではない)
●床下の消毒
66倍に希釈したオスバン消毒液を床下に撒く。フローリングの床の場合、床下に潜って作業、8畳相当の床下3部屋程度にスプレーで撒く。高さ30センチくらいで、束だらけの暗い床下での匍匐前進、匍匐後退しながらの作業は大変であった。床下の作業は1時間位。
4人のうち、床下に入れる体型の萩野ともう一人が作業。
畳の部屋はすべて畳があげられ、垂木だけで床下は丸見えなのでこちらの作業は容易、ただし、部屋数が6部屋ほどあり、時間がかかった。
その後、雑巾でオスバン消毒液を、床の下の垂木等をすべて拭き掃除。これも、拭き掃除のようなものなので体力は不要。
午後3時にほぼ作業を終え、コミニュティーセンターに戻って、報告。明日も4人ほど継続し必要だと申し送り。
●作業した地域
8月31日に津のボランティアバスで21人作業した場所の近く(前回の作業現場の前を通った)やはりこの地区の被害は大きい。裏山の土質が、大量の水を含むと崩れやすいのか、どろが広く広がっている。
この地域では、当時1軒の家が押しつぶされ、一人がなくなっている。前回作業した場所も、今回の現場も人続きの山の一部。
●ボラによるこれまでの作業
床下の泥はほぼ撤去されていたが、これは、多くのボランティアが継続して作業しようやくここまでなったとの事。
今の床下は、コンクリートが打たれていたが、この狭い床下も、全身どろどろになりながら園芸用スコップで延々と泥をかき出した作業があってようやくこうなったとの事。
すでに泥は水分がほとんど抜けているが、被災当初は、全身どろどろになりながの作業だったらしい。おそらく、1日や2日で終わる作業ではなく、この地域で被災したほとんどの家屋で、同様な作業が延々と繰り返されていたとの事。その作業をしたボランティアには頭が下がる。
●住民の生活
畳の部屋は、すべて畳と床板があげられているが、フローリングの部屋は普通に使えるので、不便があるがこの家で生活できないことはない。
●消毒作業の必要性
床下にカビが生えるのを防ぐためとの事。散布した消毒液を乾かし、次は石灰を散布し乾いたらようやく畳を敷くことができることの事。
●消毒作業の手順
オスバン消毒液の原液を水で66倍に薄め、使用する。ボラセンからは、何も支給されなかったので、持参した、使い捨てゴム手袋、活性炭入り防臭マスク、を使用した。
床下に入るときは、予めよごれても良い服という事で持参したジャージとジャンバーに着替えて入った。頭はタオル、靴は長靴。
●今後のボランティアの必要性
ボランティアはほぼ土日に集中し、ウイークディにはほとんど参加が無い。
丹波市ボランティアセンターは、窓口はひらいており、参加希望者のコーディネートや、高速通行料減免の手続きには対応している。
今回被災後2ヶ月になり、どのようなニーズが残っているの確認を兼ねて活動したが、今回のような、大量の泥流による被害には水害の被災の場合とは違う手間がかかり、被害の復興には大変多くの作業が必要。
また、泥かきだけで終わるのではなく、その後の消毒等にもボランティアが必要だと実感した。
丹波市では、自治会長が被災状況とボランティアの必要性をまとめ、社協ボラセンに伝えるという仕組みだったそうである。そのため、細かいニーズまで拾うことができるのだと思う。
今回、丹波市では長く復興支援活動が継続されているが、被災した方の必要性(ニーズ)に対して、最後まで寄り添うという姿勢は今後の被災地復興支援において、大きな示唆を残しているものだと思った。
実施に関しては、津市ボランティア協議会の協力により安全管理用品の提供があり、株式会社村上商店(村上石油)様からガソリン代30リッター分のご寄付を頂きました。