探検・冒険はいつだって楽しいというものと、子どもにとっては決まっていますが、最近はそんな心おどる探検・冒険も難しくなってきました。
そこで今回のブックトークは『本「で」探検』をテーマに、児童書でお送りします。
春休みは終わってしまいましたが、心機一転、春の野を思いながら「探検」、してみませんか?
遊び心満点、まさしく探検、そんな絵本が『たんけんライト』シリーズです。
いわゆる仕掛け絵本の一種で、本に付属する「ライト」を使って本の中の暗闇を照らすという仕組みなのですが……
さて、ここまで読まれて、その絵本はデジタルで、ハイテクな何かかと思われた方、多いのでは?
いえいえ、実は真逆。アナログなのです。
司書も一目見た瞬間「こりゃやられた」となりました。
仕掛け絵本、そして遊びは工夫ひとつでそれまでを大きく変えるもの、と書くとおおげさですが、大人もきっとこの本にはびっくりするはずです。
シンプルなのに奥が深い!
次はお話の方面でひとつ。
世界各地を、どころかその中の様々な時間を巡って8歳と7歳の兄妹が冒険する『マジックツリーハウス』シリーズをば。
かつて世界で起きたことに魔法を絡めた連作物語です。
著者のメアリー・ポープ・オズボーンさんは、実際に世界各地を旅されたとか。
個々の物語の背景として、兄妹の大きな物語と謎が連なっているので、続けて読みたくなります。
ちなみに……世界各地、各時間ということで、日本が舞台になったお話もふたつ収録されています。
題材は「忍者」と「江戸時代」。
やっぱりあのふたつは、魅力的なようです。
最後にもうひとつ、『ヒキガエルのモートン』のシリーズはいかが?
あたたかくなり、彼らも本格的に目を覚ましたころです。
主人公はヒキガエル、となれば、身の回りの品物、景色、そして脅威も当然ヒキガエル視点のヒキガエルサイズ。
そんな小さな視点から見た世界は、人間の背丈から見た世界とは大違い。
その世界ならでは!を楽しめますよ。
また主人公のモートンがいい味を出していて、くすりと笑ってしまうことも。
こちらは大人にもおすすめです。
参考図書
『たんけんライト』シリーズ 10巻
『マジックツリーハウス』シリーズ 29巻まで
『火曜日のごちそうはヒキガエル』以降ヒキガエルとんだ大冒険シリーズ7巻
(文責:氷魚)