“この春も 穴だけ残る 谷津の道 どこへ行ったか キンランの花”
“春になり 心が躍る ハケの道 自然のままの ギンラン愛でる”
ラン類が絶滅の危機に瀕している最大の原因は、人による乱獲です。
ラン類は、根からの養分吸収が非常に弱い(もしくは光合成能力が無い)ため菌根菌の養分吸収能力を使って必要な養分を得ています。
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自生するラン類は、“ラン菌”という身近な仲間(共生養分)の力を借りることで毎年同じ場所で花を咲かすことができます。土壌や風土などの生育する環境が変われば共生養分がなくなり、単独では生育することが難しい植物です。
花を愛でるという個人的な趣味(ある意味で“欲望”)のために、自然に咲いたラン類を別の場所に植え替えることは絶滅を呼ぶ行為で、二度と自然界では見ることが出来なくなってしまいます。自然を守るのも壊すのも人間です。
自然の中で咲いた命、その場所で大切に見守ってあげましょう。
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