裏山の野鳥・昆虫シリーズ 「ハチクマの渡り」 その1

(%晴れ%)(%晴れ%) サシバと同じ様に渡りをするタカ、ハチクマの画像と解説文をアヴェルデの松井さんから、先日に引き続いてご提供頂きました。行者山ではサシバと同じ9月下旬に多く見られます。ハチクマの名前の由来は蜂を食べるクマタカの意味らしいですがクマタカとは近縁ではありません。先日NHKのテレビ番組でハチクマがクロスズメバチの巣を掘り出す興味深い画像が放映されタカ・ファンを喜ばせてくれました。サシバと同じ様に日本列島を南下しますが数はサシバよりは少なく大きさはずっと大きいです。渡りのコースはサシバと異なり九州の五島列島から東シナ海を越えて中国大陸へ、さらに南下してインドシナからマレーシア、インドネシアと渡って越冬します。東シナ海を越えるには600kmほどあり幼鳥は済州島を経由するとも言われています。どちらにしても命懸けの旅になります。早朝に五島列島を出発しても時速50kmで12時間、途中休憩は取れません。幼鳥は1年間は越冬地で過ごし二年後の春に再び日本に帰ってきます。またハチクマは渡来時期が遅く幼鳥が巣立つのは8月まで掛かるのも多く巣立ちして1、2ヶ月での長旅になります。ハチクマの渡りを見るたびに元気で帰ってきて欲しい、と願っています。

(%晴れ%)(%晴れ%) ハチクマの塒立ち。
 行者山、岩倉山、樫が峰などに夕方到着したハチクマは一晩過ごして翌朝早くに渡っていきます。天気が良いと7時〜8時には飛び立ちます。

(%晴れ%)(%晴れ%) ハチクマの塒立ち。

(%晴れ%)(%晴れ%) ハチクマ成鳥♂。
成鳥♂の一番判り易い特徴は尾羽です。尾羽の黒と白のコントラストは遠目にも見易いです。

(%晴れ%)(%晴れ%) ハチクマ成鳥♀
 成鳥♀のほうが見分け難いのですが虹彩(眼)が黄色い、次列風切羽のふくらみ方が幼鳥より少ない、など他にもありますが双眼鏡で観察しないと判り難い場合が多いです。