1月13日、ハンガリー出身のピーター・ポポウィチュ君を招いて、第3回のブランチを開催しました。
留学生と膝を交えて交流しながら、知らない国の街や暮らしを知ることができるブランチは毎回好評で、今回も20人の参加者で街角広場が一杯になりました。
ピーター君は、まずハンガリーの国について語ってくれました。
・ハンガリーの面積は北海道とほぼ同じ、人口は1000万人。
・オーストリア・ハンガリー帝国の大国であったが、第1次世界大戦で敗れ、2/3を割譲された。
・第2次世界大戦後の社会主義時代を経て、1989に鉄のカーテンを撤去し、99年にNATO、04年にEU加盟へ加盟した。
・平原・湖・温泉が多く、自然美にあふれる/歴史的な建物や橋、街並みが多い/特産品はワイン、刺繍、焼き物/代表的な食べ物はサクランボスープやケーキ/有名な人物は作曲家のバルトーク、リスト、数学者P・フランクルなど
・人々は自分や家族との時間を大切にするから、残業はしない
次に郷里や家族との生活について語ってくれました。
・ニーレ・ジハーザは、ウクライナに接する東部に位置し、伝統的な民家や文化が残され、果物などの産地
・家族は15年間マンションに住み、高校に入る頃120㎡、その後都心の200㎡の家へ引っ越した。
・1年間アメリカへ留学したのち、ブタぺストの経済大学へ入学、その途中に日本へ留学した。
日本とハンガリーとは、
・文法が似ている、同じウラル山脈から東西へ移動した、四季がある、先祖を迎える盆がある、自然や温泉が豊かなどの共通点がある反面、
・ハンガリーには海がない、湿気が少ない、地震や台風がない、車は右側運転、魚は川魚、平坦な平野の風景、スパイスを多く使うなどの違いがある。
日本とは、スズキ・ソニー・ブリヂストンなどの製品、1万人/年以上の観光客、留学生の交換、スポーツや音楽を通じた交流など、関係が深い。
日本に来て困ったことは、刺身などの日本食(今では大好物)、車の左側通行、高い物価(特に家賃)、英語が通じないこと、英語のサインが少ないこと、地震・台風の時の対処法が分からないなど。
1時間の話のあと、寿司とみそ汁のブランチをいただきながら懇談しましたが、いつものとおり質問攻めでした。
ピーター君の話の中からは、2度の敗戦と国の割譲、大国による支配というこの1世紀の悲劇を乗り越え、ようやく新しい国を再建できる時代がきたという、私たち日本人には理解しにくい想いがじわっと伝わってきました。
最後に「クゥスヌム(ありがとう)」で締めくくり、参加者の気持ちも「クゥスヌム ピーター!」でした。