新千里北町を歩きました(2)

この家は、道路に沿って幅1.5m程度の石貼りのスペースを確保しています。植栽は、数本の中低木+花ですが、このスペースと相まって、ゆとりある空間を生み出しています。このスペースは、ご近所との語らいの場、客用の駐車スペースなどに使われるのでしょう。

この家は、道路沿いの半分は垂直に刈られた生け垣、半分はレンガ塀としており、色彩の違いが軽快な印象を与えています。レンガ塀を道路から斜めにセットバックすることで、ゆとりが感じられます。道路からの「引き」が街並み形成に効果的なことを示しています。

コンクリート塀の下部に植栽帯をほどこした例です。このちょっとした工夫によって、通りにうるおいと季節感が生まれます。もうすぐアバガンサスがこの通りを彩ることでしょう。

こちらも、通りに面して植栽帯を設けた例です。ちょっとしたスペースに植え込んだハーブが、うしろの板塀や樹木と一体になって、イングリッシュガーデンのような街並みをつくっています。どんな方が花や緑の世話をしているのかなと、思わず想像してしまいます。

この季節、アジサイがあちこちで満開でした。柵の外まであふれる花が通りをさわやかに彩っていました。

寺脇さんは、まちづくり作法とは「各人の自由な住み方の相互調整に基づいて形成されるまちの自生的秩序」では?と言います。今回のまちあるきからも、自生的秩序としての作法を見つけることができました。これらを集め、千里ニュータウンのまちづくり作法集にまとめ上げたいと考えています。

(やまもと)