僕の意識しているデザインのテーマは「コミュニケーション」です。
コミュニケーションは「情報の交換」。
そしてコミュニケーションするために、自分を表現するために「情報の変換」が必要になる。 と考えています。
例えば、ミュージシャンは”自分”を”音楽”に変換して表現する。
自分のもつたくさんの情報を、歌詞や音楽や楽器の演奏に変換し
変換された情報は「自分らしさ」として発信される。
これは、出来る限り過不足なく伝えきることが望ましいけれど。
受け取る側の経験や、価値観や、先入観や
いろんなことがからんで、その通りに伝わるということはまず、ない。
でも、だからこそ、面白いのだと僕は思うのです。
ところで、みんながみんなその人のもとに音楽を聴きにいく訳にはいかない。
だから、遠くに居る人に届けられるようにCDがある。
いつでも聴けるように、よりたくさんの人に届けられるように。
とはいいつつ、ライブとCDはまったく異質のものですが、
その違いも、また面白いんでしょう。
で、CDだけを見た人でも、その中身がわかるように
または、興味をもつように、
ジャケットやPVやウェブサイトをつくります。
ここで、音楽はミュージシャンのもとを離れた変換作業に入る。
つまり”音楽”をイラストや写真などの「ビジュアル」に変換して表現する。
色やかたちで表現する。
そしてそれを手に取ったり、検索したり、聞いたり、することは
ミュージシャンにとってのレスポンスであり、これでもって「情報の交換」が成立する。
コミュニケーション成立。
本当は、ライブに行ってその人と話す事ができれば、一番良いのかな?
でもまたその距離感も
いろいろあるから面白いのかもしれません。
今回「海南サンセット」のアルバムジャケットを担当しました。
大阪・神戸で活動中のインディーズミュージシャンです。
あとだいぶ前ですがウェブサイトも手がけています。
今回の音源もかなりヤバイ!