松尾湿原の保全活動と植生調査を実施しました。
・期 日 2010年5月29日
・活動場所 松尾湿原
・参加者 福井先生、小川、山本、山根、岡、能勢、公文、政元、川本、東田、安藤、西川、福本、四位、浅倉、西村(昭)、大下、納田、小宮
5月最後の土曜日、快晴に恵まれ、湿原には爽やかな風が吹いていました。
作業に取り掛かる前に、出来立てほやほやの「2009年度松尾湿原報告書」の配布を受けて、編集長の川本さんから報告書の簡単な説明がありました。いろいろ反省点はあるものの、1年間の活動の成果は、今年も「やるぞ!」という気にさせてくれました。
昨年、湿原拡張の調査・実験ために観察広場の一部に雨水が流入するようにした場所に、うっすらと水が溜まっていました。 よく見ると、コケオトギリ、ミズキボウシ、サワヒヨドり、カリマタガヤといった湿原植物の若芽が確認できました。「今後はモウセンゴケやサギソウも見られる可能性があります」と、福井先生のうれしい一言に皆の笑顔がはじけました。
植物に夢中になっている私たちの目の前にシオカラトンボが姿を現しました。湿原の中ではカエルがピョンピョン飛び跳ねています。 植物だけでなくいろいろな生き物が生息していることを実感しました。 湿原特有のハッチョウトンポに出会える日もそう遠くないことでしょう。
例によって、植生調査チームと保全活動(間伐)チームに分かれて作業を開始しました。
植生調査チームは、シライトソウとササユリのマップ作成に取り掛かりました。
シライトソウは昨年同様2本の可憐な花が見られましたが、ササユリは残念ながら花はまだ咲いていませんでした。でも小さなつぼみをつけた花茎は去年よりも多数見られましたし、ササの葉にそっくりな葉を触って違いが確認できたのは大きな収穫でした。
午後からは福井先生と周辺の植物の観察を行いました。そこでの一番の収穫はヤマウルシを見分けられたことです。うっかり触ったり伐採してかぶれたりしないように、保全活動に生かしていきたいものです。 他にウリカエデ、コバノミツバツツジ、モチツツジ、コウヤボウキ、コナラ、ヒサカキ、ソヨゴ、タムシバ、ミヤマガマズミ、アオハダ、アセビ・・・といった樹木の見分け方、特性等、いっぺんには覚えられないけれど、いろいろな樹木が周りにあることを知り、視界が広がった気がしました。
一方で、湿原右斜面の樹木の伐採や下草刈りも熱心に行われました。湿原入り口近くには伐採した草木のヤマがうず高く積まれ、いつもながら、作業を終えた後は、道具をきちんと拭いて戻して、てきぱきと片づける手際よさは、TENの定番です。
今日も無事に楽しく活動ができました。
皆様本当にお疲れ様でした。