お天気(曇り空)に恵まれ、2回目の植生調査を以下の通り実施しました。
(1)期日 7月7日 9時00〜15;00
(2)参加者氏名
・講師 神戸大学 福井先生
・小川、西川、山本智、山崎、政元、福本、安藤、川本、財津、小宮
(3)実施内容
・ 午前中は、福井先生の指導の下、観察した植物名とその数を、湿原地図(川本さん作成)に、書き込み、分布図の作成に挑みました。
・ 観察した植物は以下の通り
カキラン(123)・オニスゲ(140)・モウセンゴケの花(40)・ノハナショウブ・ノギラ ン・ショウジョウバカマ・オオミズゴケ・チゴザサ・ゴウソ・サギソウの花 ( )内は固体数
・ 先生からは、特定の植物(カキラン)を中心に調査して、分布図に書き込み、その 数、場所、環境(斜面、じめじめの度合い・・・)をしっかり把握するようにアドバイスを受けたが、他の植物にも興味が広がり、「これは何?」の質問が飛び交いました。
・ カキランは柿色をした花がついていればそれと解るが、ほとんどの花が終わった状態で、葉だけだと笹に間違えそう。 でもじっくり観察すると、笹とカキランの葉の見分けがついてきました。 湿原では花はほとんど終わりかけでしたが、帰りの斜面にきれいな花をつけたカキランを見つけて、標本にすることができたのは大きな収穫でした。(写真はカキラン)
・ さらに、モウセンゴケの小さいなかわいい花が見れたこと。
食虫植物という恐ろしいイメージからは想像もできないくらい可憐な5枚の花びらを持つこの花は、実は暖かくなった時に2時間程しか咲かないとても貴重な花だったということが、後でネットで知り、またまたびっくりです。
・ 調査した植物の写真をとった後で見ると、「どれがどれだかわからなくなった」とい う前回の反省を踏まえて、写真を撮る前に名札(川本さんが用意)を付けたのはよ かった。 次回からは名前を予め書き込んだ名札を用意する。(川本さん)
・ もう一つの収穫は、「ノギラン」と「ショウジョウバカマ」の違いがわかったこと。 別々に見ると先生も唸らすほど、似ているこのこの2種類の植物が、実際に生育している様子をじっくり観察できたことは、大きな収穫でした。 調査終了後の帰りの斜面に、いままで「ショウジョウバカマ」だと思っていた「ノギラン」を発見した時は、世界が広がったような(?)感動を覚えました。(写真はノギラン)
・ 調査終了後、昼食までの約30分間、今後の進め方について話し合いを持ちまし た。
*先生から、目的を明確にして、短期・長期的な計画を立ててみてはどうかとアドバイス。
*目的は、湿原の保全。
*今まで周辺の樹木の伐採を中心に実施してきた結果、少しづつ湿原を取り戻しつつある。
*今後は、取り戻した湿原の維持と、そこに生育する植物を観測して、①植物の分布図 ②植物のタイプ ③植物の個体数といった調査を進めてはどうか。
*経年調査でないと意味がないので、まず1年目は、植物の名前を覚えることを 中心に、調査方法を試行してみる。
・ 午後からは、周辺の樹木の伐採や、笹や茨といった非湿原植物の草刈を実施しました。
みんな汗びっしょりになりながら、いきいきと得意の作業に精を出しました。
・ 今日も気持ちのいい汗をかいて、午後3時に作業終了。
お疲れ様でした。