・期 日 2015年5月16日
・場 所 松尾湿原
・参加者 福井先生、小川、西村(昭)、西川、伊藤(挌)、東田、三科、能勢、能勢さんのお友達、山本、国田、濱田、岡澤、川本、小宮
 
 4年間の空白の後に、はたして受け入れてもらえるだろうかとの心配をよそに、旧知の会員や新たな会員さんたちの温かい笑顔に迎えられて懐かしいバスに乗り込みました。道中の景色に見とれながらたどり着いた松尾湿原は、雨の予報を吹き飛ばすようなすがすがしい光景で迎えてくれました。
さまざまな植物が顔をだしている拡張した湿原でまず最初に目に飛び込んだのはヤゴから羽化したばかりのハッチョウトンボです!

よく見ると、目の前1平方メートル四方の低い草丈のてっぺんに20疋前後のハッチョウトンボが羽を休めている姿がはっきりと肉眼で確認できました。「あそこにも」「ここにも」と、ほとんどの人が今年初めて目にするハッチョウトンボに、皆大興奮で笑顔が弾けました。今年最初に確認したIさんによると、5月8日から着実に数を増やしているとのことです。後から福井先生が見つけた小さな小さなヤゴにも感動しました!夢中になって拡大鏡やカメラを覗きながら、これまでの保全活動の成果を改めて実感しました。

湿原内を観察しながら植生調査の対象植物を選んでいます。
その結果、今日はヤチカワズスゲ、オタルスゲ、ゴウソ、チゴユリ等の調査をすることになりました。

 植物ごとに2〜3人の担当チームが自主的に編成されて、各チームそれぞれ記録用紙を手に湿原内に出動しました。今回対象のカヤツリグサ科スゲ属の植物は、初めの内は識別がつきにくく、写真等で確認しながら難航しましたが、調査が進むにつれて自然に向こうから目に飛び込んでくるのがうれしくて、夢中になって午前中の作業を終えました。

午後からは、男性陣は実験用に指定した場所の刈込作業を実施しました。
女性陣は福井先生の案内で湿原周辺の植物を観察しました。湿原から少し離れた林の中の道沿いに1輪のシライトソウを見つけた時は一同大歓声でした。鳥の声に耳を傾けながら、コツクバネウツギ、ガンピ、イヌサンショ、ヤマウルシ、コナラ、クロモジ、タムシバ、ヌルデ等何度かお目にかかったのに名前が思い出せない植物たちに出会えたのも幸運でした。
帰り際、拡張した湿原の排水溝で見つけたモウセンゴケも印象的でした。

皆さまお疲れ様でした。そしてありがとうございました。(記;小宮)