・日時 2023年3月12日(日) 10時〜
・場所 松尾湿原
・参加者 大阪公立大学 平井教授 
 宝塚エコネット 伊藤(格)、西村(昭)、村上、湯浅

先日2年間のハッチョウトンボ研究調査を終えて、トレイ(プラ舟)にいる生物を観察されていました。ミズゴケの中、そして人工芝の隙間にもたくさんのハッチョウトンボのヤゴが潜んでいましたとのこと。
放流前のトレイの中のヤゴ達は隠れるところがないため、お互いに引っ付きあって小さなボール状になっていました。ゲンジホタルの幼虫と同じ行動だと思いました。

写真1 ダンゴ状態のハッチョウトンボのヤゴ

平井先生が一匹違うヤゴがいることに気づかれました。
大きさも形も同じなのですが,眼が違っていました。ハッチョウトンボはニコッと笑っている目をしていますと教えて頂きました。
マクロレンズで撮ってみたら、みんなニコニコ顔でした。動きもゆっくりでニコニコしてて、とても癒し系なハッチョウトンボがますます可愛く思えてこの湿原でこれからずっと生き続けてほしいと思いました。頑張って保全活動をしようと思いました。

写真2 ハッチョウトンボヤゴのニコニコ眼

今日は150匹のヤゴを半分づつ湿原とビオトープ(リーダハウス跡地に作った池)へ放流しました。放流した瞬間には湿原の土に潜っていきました。今のこの環境がハッチョウトンボにはとても良いと聞きました。
暑い夏湿原やビオトープの水温が一時的に40℃くらいになっていたこと、プラ舟はそれ以上の温度になっていたこと、それでも生きていくことができたことを聞き驚きました。
5月頃に無事成体になり私たちに元気に飛び回る姿を見せてくれることを楽しみにしています。
平井先生ありがとうございました。

写真3 ハッチョウトンボのヤゴの放流の様子

毎年セトウチサンショウウオが今時期に産卵します。
松尾湿原付近で卵嚢の確認をしました。ビオトープに2つ卵嚢を確認、広場周辺に一つ確認。
これからも増えるといいですね。
村上さんが少し浅くなって土砂が埋まっているところを土砂をかきだして少し深くしてくれました。次回が楽しみです。

写真4 セトウチサンショウウオの卵嚢

とても有意義な時間を過ごして、湿原を後に駐車場に向かって姉いていると、山からイタチが降りてきて目の前を横切っていきました。シリオが短かったように思いましたが、ニホンイタチかシベリアイタチかは不明。
時々ニホンリスにも遭遇しますし、何かしら人も動物も快適に過ごせる”宝塚自然の家”を大切にしたいと思いました。

参加された皆さまお疲れ様でした。(記;湯浅)