■ アサーティブコミュニケーション 研修講座報告 ■

この度「平成27年度 善意銀行」助成金を頂き、『アサーティブコミュニケーション 研修講座』の基礎編を平成28年1月27日(水)13時30分より、実践編を28日(木)13時30分より宝塚市西公民館にて開催いたしました。
講師はエンパワメント・センター主宰 森田ゆり氏です。

アサーティブネスとは何か;
自分がどう感じているのか、何を欲しているのかを的確に認知し、それを相手に率直に伝えるコミュニケーション・スキル。
表層的な会話術でなく、自分の気持ちを大切にし、自分を尊重すると同時に、相手をも尊重することのできることです。
自分の主張を押し通すことではなく、相手の権利を侵害する事なく、自分の権利を大切にすることでもあります。
「エンパワメントと人権」(森田ゆり著 解放出版社 1997年)

昨年開催されたアサーティブ勉強会では、お互いに嫌な気持ちになったり、変な誤解が生まれないようにと気持ちの良い会話術を実践で学びましたが 今回の森田ゆり先生の講演では その気持ちの良い会話術の中には、自分の気持ちを大切にすると同時に相手の気持ちも大切にするという、全ての人が持つ権利である「人権」を同じ価値で平等に尊重する大切さを学び、奥深いアサーティブの基本が解かりやすく聞けたと思いました。

自分の気持ちや主張は大切だけれども、同じように相手の気持ちも主張も、聞くことが大切で「自分が大切だけではなく、相手も大切なんだと同じ価値でみよう」という ごく簡単で、でも、つい忘れてしまう当たり前のことなのですが、講演で聞くと 今後は普段から注意して心掛けたいと思う内容でした。

主にアサーティブネスを必要とする場面は
頼む、断る、対立意見を言う、気持ちを伝える、批判する、批判を受ける 時ですが
気をつけることは
「自分の気持ちに正直である事」
「自分の気持ちを素直に言う」
「交渉する」
「責任を持つ」
「人の話を敬重する」
「代替え案を出す」
などを丁寧に心掛け会話をすすめたら良いそうです。
伝え方、言い方が違うだけで相手の受け取り方も変わります。

アサーティブスキルの一つで
「I(アイ)メッセージ」の練習もとてもためになりました。
「you(あなた)」を主語にして責めるような話を進めるよりも
「私が」を主語にして話をするとうまくいくことや
また「eye」メッセージともとらえ、相手の目を見て会話する事も大切です。
目を見て緊張して言いたいことが上手く伝えられない時は、相手の鼻を見るという秘策も教えていただきました。

自分の思いは何度でも伝える権利があるが、相手もお互いに人間であるという前提には、相手を尊重する気持ちが必要で、それができていなく、ただのブローケンレコードの繰り返しにならないように
「言いたいことは言うがただの壊れたレコードにならないための心掛け」をどう上手く心に置いていたらいいのか。
感情的になった時に相手を傷つけずに話せるか、など。
特に「気持ちを言わない、語らないことを美徳とする」日本の文化は、誤解が生まれやすく、地位や権力を持っている人に都合のいい文化でもあるとのことです。

「人権を含んだ会話の中で、どう自分自身も成長していけるのかも考える。」と、とても前向きな学習ができたと思いました。

内容は深くなり、
否定的な独り言の掃除があります。日頃よく意識に浮かんで来る自分をだめだと思い、自分を批判、攻撃、卑下する雑念を書いてみてそれを肯定的に言い換える練習もしました。
否定的な独り言は今までの人生の中でどこかで学んでしまった、自分についての誤った思い込みなので脱学習が必要とのこと。
「リラーン」 学んでしまったことを 頭からいったんゴミに出し捨ててしまい、学びなおす。ということ。
それから
自分の抱いた怒りは、押し殺しても隠しても いつか違う形で出てくるので、聞いてもらえる人に話して その怒りに代わってしまう 前の段階で、その時に感じた「悲しみや さみしさ」は、人に話すことで半分に減らしていこう、放っておいて怒りに変わらないために・・・というのも、とても良かったです。

最後に私の感想です。
会話って・・・人とのお喋りとか とっても 楽しいですよね、その中でも、自分の思いは伝えないと、相手に自分は何を考えているのかって分かってもらえないし、聞いてるだけじゃ話にも流されてしまう。
自分は相手に勘違いされたままだとか、どうしたら自分の思いは伝わるのかな?って、そんな時に もっと自分は会話が上手だったらなぁと悩んだりする時もあります。
あるいは自分の言いたい事だけを強く主張してしまい、相手が心を閉ざしてしまうとか、その逆もありますよね、聞き飽きたなぁ とか もうこの人と話すのも嫌だなとか。

思うんですが、人と話すとき、自分の意志や思いは伝えるけれど、そこに「相手も嫌な気持ちにならないように」って心のすみに常に置きながら話しをしたら会話もなんとなく上手くいくと思うんです。
決して難しくもなく、人とのコミュニケーションとして、一番楽しい、そして人は一人では生きていけないし、一人では成長もないのだから、生きていくのに一番大切で健康を保てられるものが「会話」だと思います。

相手が見知らぬ人でも、とても親しい人でも、会社の上司や部下であっても、やっぱり会話の中でお互いに気配りは忘れずに・・・たったそんな当たり前で簡単なことのように思います。
そして、会話でも行動でも、例え何かを失敗したと思っても、「じゃぁ次は上手くやろう」と、失敗から学んだ経験として前向きに捉えて、心豊かな日々を繰り返しながら、いくつになっても まだまだ 成長していきたいと思いました。

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