Thank you ! かっこいい科学者のたまごたち&サポーターたち

自然科学系専攻の大学生、大学院生、大学の研究者、哲学者、そして科学界の外側にいる人が集まったハンサムサイエンティストカフェ、終了しました。

かっこいい科学者ってどんなイメージですか?から始まって、話しに話した予定の2時間+1.5時間。

スゴイ成果を上げさえすればいいのか? 倫理規制はどのようしてうまれたか?法律を知らない・守れない研究者階層の所在は? 実際に研究を進める上で悩むデータの扱いや、純粋科学系研究の目的と社会的有益性を判断され資金配分されることとの狭間での葛藤、科学者を取り巻く人たちがもっとしてもいいこと・しても感心しないこと、などなど、次から次へと話がつながりました。一部再生:

「アメリカの大学では科学倫理の授業はあるけど、どうも日本ではほとんどない」らしい。
「旧来の徒弟制度で教えるには、もう限界が来ているのでは。」
「きちんとしたガイドラインが欲しいと思う。」

「研究者は、わかりやすい説明をきちんとしていないと思う」
「科学の世界では、どんだけ苦労したとかいうことは全部はぎ取られた表現になるけど、科学界の外の人には、そのナマの営みも伝えたらどうか」

「科学の営みにおいては、偉い先生も学生も、ある意味等しい存在では?」etc.

分野の異なる人たちが、それぞれの分野での実験データの採り方、取り扱い方について話して、その背景を知る場面もあり。若い大学院生たちが、若い研究者と一緒に、いろいろな意見や悩みを自然に口に出してくれて、興味深い場を創ってくれました。

結論めいたものはありませんが、科学者が研究するときに考えておきたい倫理について、きっとこれからも考えてくれるきっかけになったならちょっと嬉しい、そして実際にこうしたことに関心をもっている若い人たちがいることがわかって嬉しい主催者&科学倫理書編集者&オーナーでした。彼らのこの倫理感の芽を研究活動その他を通していかに育てられるかが、年長の科学者に問われている?

いわゆる科学の中身伝えますサイエンスカフェではなく哲学カフェ的サイエンスカフェをめざした初の試み、結構おもしろくなりました。

参加のみなさん、ありがとうございました。いろいろ善悪を考えながら頑張っているもうすでにかっこいい科学者のたまご&かっこいい(広い意味での)サポーターばかりでした。またお目にかかれますように。時代が急変した今、こういう若い方々が増え、いまから科学倫理を考える力をつけておけば、日本の科学界も捨てたものではない?

今日は、飛び入り参加の大学生さんの手作りパウンドケーキと差入れお菓子のおまけがつきました。100円プラスでチーズケーキがつくという贅沢をさせてくださった気前の良いオーナーさん、ありがとう。また、水道筋商店街に貢献してくださったみなさん、まことにありがとうございました!