お花見には少し冷えていますが、昼休みの公園ではベンチでお弁当を食べる人、子どもを花の下で遊ばせるお母さん方などにぎわっていました。

昨日大阪メトロの自動翻訳機のことをちらっと書きましたが、今日の話題はロボットです。

もう1年たつのかと思いますが、私は昨年の4月から3か月NHKラジオ第2「こころをよむ」を担当しました。

今年の4月からは大阪大学教授の石黒先生が担当されます。石黒先生は日本のロボット研究の第一人者です。
これがテキスト。『人とは何か』アンドロイド研究から解き明かす (NHK出版)

この講座について、テキストの「はじめに」より。

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 この講座の前半では、ぼくが関わってきたロボットやアンドロイドを紹介しながら、ロボット研究が今どこまで来ているのか、そこから「人間」について、「心」について何がわかったってきたのかをお話します。講座の後半では、コミュニケーション・ロボットやアンドロイドが普及した未来社会はどうなるのか、そしてさらにその先にある人類の未来の姿とはどういうものかについて観察していきます。といっても、技術的に細かい、専門的な話をするつもりはありません。「人の心」をテーマに、論理的に考えを掘り下げていくことを重視したいと思います。この講座を通じて、みなさんも「人の気持ちを考える」とはいったいどういうことなのかについて、今一度考えてみてください。
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このテキストの中にはみなさんがたぶん目にされたことのあるマツコロイドとか夏目漱石、桂米朝師匠のアンドロイドも出てきます。

 このアンドロイドはドラえもんのような自分で判断する(プログラムされた)「自律型」と人間の遠隔操作で動く鉄人28号のような「遠隔操作型」があるそうです。マツコロイドでいろいろな実験をされていますが、遠隔操作でカウンセリングをすると、する側、受ける側にもメリットをもたらしたようです。

 確かに人間だと、自分の話したことに対して、相手がどう思うか、気になるところです。しかしアンドロイドだと、気楽に話せるかもしれないと思いました。

 私がHP2にアップした小説 老前整理 わくわく片付け講座 №27 「柴犬と義父の家の片付け」 は、80歳を超えたひとり暮らしの義父の家には、センサーで吠える柴犬とか、話をするオウムなどなど、えさのいらない動物たちがあちこちにいて、息子の妻が心配するところから話が始まるのです。

 この話は10年前に書いたのですが、今なら動物たちはもっとリアルなロボットがよいですね。またこの中で、義父の家の中のものを片付けたいのなら、思い出話を聞いてあげ、一緒に片付けてくださいと息子夫婦にアドバイスをしています。

しかし息子夫婦は忙しいし、なかなかゆっくり話を聞けないのも現実です。こういう場合、やはりロボットに話し相手になってもらうのがよいのかなとも思いました。みなさんはどう思われますか。

石黒先生のテキストを読んでいて、人間は感情が顔に出ます。つまり「長い話だな」とか「また同じ話だな」というのが顔に出ます。けれどロボットは同じ話を何度も聞いてくれるし、嫌な顔をしない。

これも選択肢の一つとしてありかなと思いました。(もちろん人にもよるだろうと思いますが)

講座では「アンドロイドは意識を持てるのか」(第7回) 「ロボットは人の仕事を奪うのか」(第8回)
「ロボットは死の定義を変えるのか」(第11回) 「宗教とロボット社会」(第12回) 「心とは何か」(第12回)など、ロボットを通して『人とは何か』について述べられています。

未来について、考える機会にもなると思いました。