Woo 会社をサボってぇ
日本青年館まで来たぜぇ〜
去年の10月29日に日本青年館に
「シルバー・ローズ・クロニクル」
を観に行きました。
ムラはおささんのムラ・ラストディで
涙の雨が降っていますが、
こちらは夏日で、
こっそりと千秋楽です。
一幕は電車男ぽく
オタクの初恋物語。
後半は一転してドタバタサスペンス。
かなめちゃんのバンパイアは
トートのパロディでしたね。
ラストもエリザベートのラストのよう。
ダンスは少しファントムぽい。
あっ、かなめちゃんとゆみこさんが踊ったのは
タンゴで、曲目は「愛と死のタンゴ」でした。
バンパイアはマイノリティの象徴。
人間の血を飲むだけで
飲まれた人も数日間
貧血状態が続くだけなのに・・・
それと不老不死。
(どうでもいいけど不老はどこから始まるの?
成長が止まってからか・・・)
バンパイアに対する誤解に基づく差別・・・
50年前(1910年代だから、一次大戦の頃かな)
も差別と偏見で自分たちを理解してくれる時代までと
長い眠りにつき、
そして目覚めた1960年代(冷戦時代)ロンドンでも
バンパイアに対する差別と偏見は変わらず。
また40年の眠りにつき、次に目覚めたのは2000年。
その間にもテロなどがあり、
バンパイア(マイノリティ)への偏見は変わらず。。。
受け入れられるのを待つのではなく、声をあげなくちゃ!
最後はたぶん不老不死を捨て、
(あるいはエリオットもバンパイアになったのか・・・)
エリオットと黄泉の国(バンパイアの国)へ・・・
で、やっぱりよくよく考えると主演娘役の放つメッセージが
女性の自立を促すような感じなんですよね。
マイノリティであることに声をあげ、
市民権を獲得するんだみたいなね。
主演男役って彼女の主義主張を受け入れるのでもなく
ただエンパワーメントするだけなんですよね。
「アデュー・マルセイユ」もそうだった。
彩音ちゃんはニューヨークについて行かず
女性運動のためにマルセイユに残るんですよ。
「バレンシアの熱い花」も悲恋の物語なんだけど、
自分を捨て男についていくのではなく
自分の人生を生きていくことを選択するんですね。
ゆみこさんのオタク役は良かったですよ。
小柳先生がゆみこさんしか演じられないと言っていた意味がよくわかりました。
宝塚の制約(それなりのキャリアの人にはそれなりの役をあてないといけない)があり、いなくても良いんじゃない?と思うような役もありますが、それはそれで宝塚らしくて良いです。
(結局なんでも良いのですが・・・)
スパイがエリオットとアナベルの様子をカウンターからオペラグラスで見たり、
男役がエリオットの初デートの前に女性の役を演じてデートの練習したり
など相変わらず宝塚らしいシニカルなギャグもありました。
結構、面白かったです。