前回、私が「同時並行処理」が苦手だと書きました。
学生のときから「どんくさい」とはしばしば言われていたのですが、ここまで仕事にも差し支えるどんくささだとは思ってませんでした。

さて、私は「会話のきっかけレシピ」として、雑談集めををかれこれ10年以上やっています。
それならすごく雑談がうまくなったかというと、当初よりはずっとマシなのですが、ある程度以上の上達はあきらめてしまったのです。

というのも…
雑談って、大事な用件ではありませんので、たいてい「何かをしながら」話しますよね。
どこかを目指して歩きながら。ご飯を食べながら。電話がかかってくるのを気にしながら。何かを運びながら。
しかも、相手のようす、反応をさりげなく探りながら。
これが、私にはけっこうムズカシイ……というのに気づいたのは、ここ五年くらいでしょうか。

いろんな雑談のストックを増やして、顔見知り程度の人とも、緊張しすぎず話せるようになったのですが、以下のようなことが多発しました。
●喋りながら仕事場へ移動すると、仕事に必要なモノを持って行くのを忘れる
●喋りながら部屋へ向かって歩くと、ドアを開けるのを忘れる
●飲み会で喋りながら飲み食べ、食べ物をよそったり、受け取ったり、酒を注いだりが無理(仕方ないから基本喋りに徹する)

何度も何度もチャレンジし続けているのですが、やはり自分には「同時並行処理」がネックになるようで、いくら「気をつけ」ようとしても、こういうポカをなくすことができないのです。
一つ何かをやると、一つ忘れてしまうのです。

ですので、私は「雑談の達人」にはなれないのです……。
ある程度まではできるようになったので、これくらいでもういいか、と思うことにしました。

ちょっと言い訳がましいようですが、これがわたくし的雑談の限界です。

bako