まずは「雑談集めてます」というのを知ってもらう

さて、今回は、「会話のきっかけ元年」ともいえる2005年のお話です。

前々回までの記事で、まずは身近な場所での「雑談」をメモしてきたというのをお話しました。

メモを色々並べてみると、先に紹介したように返事が「?」になっているものも少なくありませんでした。そこで、「集めてるだけじゃ限界があるから、他の人に直接聞いてみようかな」と考えました。

さすがにここまで来ると、会社みたいなパブリックな場はちょいと無理です。
そこで、友人知人を巡り歩いて趣旨を説明したうえで「あなたならこんなときどう声かける・返事する?」と尋ねて回るのです。

そこで、まずはこんな告知文を作って、自分が発行しているメルマガで友人知人に送りつけました。

以下、ちょっと長くなりますが、告知文をここに転載します。
ちなみにこの頃は、まだ「会話のきっかけレシピ」ではなく「雑談データベース」という名称にしていました。

***転載ここから***
私が去年から暖めているテーマに「雑談データベース計画」というのがある。

私は雑談が苦手だ。
あ、この言い方は語弊があるな。私は、「関わりはあるけどそんなに親しくない」人と「挨拶代わりの、会話自体に深い意味はない」という会話が、一番苦手だ。
むしろ内容に意味があって考えなきゃいけないような会話のほうがラク。(´д`;)
とりあえず「あなたのこと無視してませんよ」ということさえ伝わればいいのだというのは分かっているのだけど・・・。

 もっともリーマンだろうが主婦だろうがどんな立場の人でも、大人になったらこの手の「ちょっとした挨拶がわりの会話」にわずらわしい思いや気まずい思いをすることは多々あると思う。よっぽど人懐こいお喋り好きでもない限り。

 で、みんな各々「TPOに応じた手持ちのカード」っていくつかあると思う。こんなシチュエーションではこんな風に会話する、みたいな。
それを収集しようというのである。

当然だがこの「何げない会話」には、模範回答などどこにもない。要はその場で相手と軽く言葉を交わせたらいいので、相手や状況によっても変わる。

てことは、きっといろんなバリエーションがあるはずだ。色んな人の「何げない会話」を収集してTPOに応じて分類したら、きっと雑談下手の私にも参考になるのではないかしら・・・。

・・・ってなことを色んな人に話してみたら、皆非常に興味を示してくれた。「それ、いい。是非実現しよう」と。
どうやら私と同じ悩みを持つ人が世の中にはたくさんいるらしい。

幸いなことに私は絵が描ける。背広着たネコの「ぽて」を主人公に、職場で雑談している絵をいろいろと描いてみた。
会話は全て職場などで皆がしているやりとりを収集したものである。もう2〜30枚くらいあるかな。

具体的にはどういうものか?というと、声かけるほうの例としてはこんな感じ。
例)
・「雨ですねえ」
・「最近胃が痛くて」
・「もう6月終りか、早いねえ」
・「やっぱ阪神アカンなあ」
・「忙しい?」

・・・あまりにも些細すぎて笑ってしまう方もおられるだろうが、そういう方にこそ是非お聞きしたい。
こんな場合、あなたはどんな返事をしますか?
変にヒネリを入れたりオチを入れたりするのではなく、あくまで日常レベルの会話として思いつくものをいくつか挙げてみてください。
***転載ここまで***

まずはこんなかんじで、友人知人に計画を告知しました。
詳しい日付は覚えてないのですが、2005年のことです。

ですが、ここからがちょいと大変だったのです。
なんでかというと、「雑談」という言葉からイメージするものが広すぎて、人によって全然違うから。

それについては、次回以降にお話します。

grass green *bako*