おしゃれな街というイメージの神戸で,旧神戸外国人居留地の場所をご存知でしょうか? ちょうどJR三宮と元町の間の南側あたりに位置します.この居留地は慶応3年(旧暦1868年正月)の開港の際につくられたとのことです.まちを歩くと,石造りや煉瓦作りの洋風館が多く,当時の情景が容易に想像されます.
写真は,おしゃれな洋風レストランの建物横で,そっと展示されている下水道の一部です.煉瓦で作られた卵型をした管渠でした.明治5年ごろに完成されたもので,日本の近代下水道としては一番古く,なんと! 現在でもその一部が雨水幹線として使われているそうです.
よく見ると,卵型を形作る一つひとつの煉瓦は,外側が厚く内側が薄くなっています.てまひまをかけて,知恵をしぼり,お金をかけて,すごく良いものを作ったことがよくわかります.それにしても,阪神淡路大震災でも大丈夫だったのですね?! 公共を支えるこのような施設は,経済性というよりは,所謂【ええもん】をつくっていくことが大切だと感じました.
2002年土木学会選奨土木遺産とのことです.
(%ニコ男%)