茶芸貴族「月夜の響き」を開催いたしました。

今年は秋になってから皆既月食やスーパームーン、
ミラクルムーンなど何かと月に関する話題が多いですね。

当会の名インイベントの一つ「茶芸貴族」も、
秋は「月夜」の名前を冠して開催しております。
今年は「月夜の響き」と題しまして、
筑前琵琶奏者の大藪旭晶さんをお迎えしての月夜の夜。
寒い中ご来場いただいた皆様有難うございました。

≪本日の中国茶≫
・緑茶 ・・・ 龍井茶
・青茶 ・・・ 鳳凰単ソウ
・紅茶 ・・・ 広東紅茶

≪本日の中国料理≫
・オードブル
・酸辣湯
・エビトーストと豚肉の天婦羅
・海老の柚子風味炒め
・黒糯米おこげの海鮮あんかけ
・青梗菜とシイタケのカキ油炒め
・モロッコインゲンと豚肉の味噌炒め(蒸しパン添え)
・杏仁豆腐

≪本日の漢詩≫ 「山行」 杜牧

遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花

遠く寒山に上れば石径斜めなり
白雲生ずる処人家有り
車を停(とど)めて坐(そぞろ)に愛す楓林の晩
霜葉は二月の花より紅なり

出田理事による漢詩の紹介、田中理事による詩吟、
米家氏による漢詩朗誦により漢詩の世界を楽しみました。

和やかに食事も進み、いよいよメインイベントの
筑前琵琶の演奏となりました。

演奏の前に大藪旭晶さんの夫であり、
琵琶を製作しておられる野口白童さんより
琵琶の歴史や説明を詳しくしていただきました。
琵琶はもともとペルシャの方の楽器だといわれ、
日本にはシルクロードから中国を介して1300年以上前に
伝えられたそうです。
奈良の正倉院展では何年かに一度当時の琵琶が展示され、
その姿を目にすることができるそうです。

演目は「平家物語」より
高倉天皇の寵愛を受けた小督の局を描く「小督(こごう)」
屋島で見事扇の的を射ぬいた「那須与一」
平家のクライマックス、「壇ノ浦」を演奏していただきました。

時に物悲しく、時に力強く、琵琶で、語りで平家の悲哀を
表現する琵琶語り。
凛とした素晴らしい演奏に会場は抒情的な雰囲気に包まれ
皆様聴き入っていらっしゃいました。

————————————————————–

次回の茶芸貴族は平成27年2月11日(水・祝)を予定しております。
「春節の宴」と題しまして姫路中国楽器アンサンブル様による演奏会を行います。
次回も皆様のお越しをお待ちしております。