兵庫県芸術文化協会の主催する「ふるさとの歴史講座」に
参加してきました。(平成21年4月13日)
会場は兵庫県民会館で、講師は日本歴史学会の茨木
一成氏であった。
今回のテーマは、秀吉が出世の糸口ともなった墨俣城の
築城に多大な貢献をした『蜂須賀小六正勝』が取上げられた。
墨俣城は、別名「一夜城」とも呼ばれているが、決して一夜
で完成するわけもなく、敵陣の中 たいへんな苦労が忍ばれる城である。
ただ、信長の天下統一の足がかりとなった城であるにもかかわらず、「信長公記」にその記述はなく、わずかに小六の義兄弟筋にあたる前野家が執筆した「武功夜話」に記されているだけとのことであった。
この「武功夜話」によれば、築城にあたり、詳細な図面の作成・秘密裡な打合せ・資材の計画的な調達・目立たない人足集め等々、実に周到な準備とコミュニケーションの構築が行われている。
米国のサブプライムローンに端を発した今回の金融危機も、行き当たりばったりの政策ではなく、綿密な計画とその実行力で乗り越えてもらいたいものである。