平家物語と能」について

日時:6月26日(金)13時〜14時30分場所:宝塚ソリオホール
主催:(財)宝塚市文化振興財団
講師:大谷節子(神戸女子大学文学部教授)
平家物語の「敦盛」についての講座を聞きに行きました。
初めに「敦盛」の馬上姿の絵(江戸時代初期描かれた)の話があり、16才時の愛く
るしい若武者でした。平家物語には容姿は「敦盛」と「巴御前」の二人のみ書かれ
ているとの事でした。
そして「敦盛」と「熊谷直実」との戦いの場面が語る本の「百二十句本の平家物語—敦盛最期」、読む本の「源平盛衰記—巻三十八」と「延慶本—平家物語—五本」の中にあって熊谷直実が我が子と同じ年齢ほどの若く風雅な敦盛を一度は逃がそうとしながらも敦盛の潔い武士道精神に心うたれ、涙ながらにやむなくその首を討ち落とし、心を痛め出家して蓮生(れんしょう・れんせい)となり菩提を弔った話が在りました。
この悲しき物語を「後日談」としてつくられたのが能「敦盛」であるとの事。
熊谷直実が蓮生法師となり敦盛の菩提を弔うために一の谷にむかう。そこに草刈の男達に交じって美しい笛の音を奏でながら草刈の男(敦盛の霊)が現れて、舞を舞い去り、再度現れて一の谷の合戦を語り蓮生法師に跡弔いを頼んで去っていく能の説明がなされた。