メンデルスゾーン生誕200年

平成21年6月6日・20日・27日と3回シリーズで、神戸女学院において、春季公開講座「メンデルスゾーン生誕200年」の記念行事が行われ、参加してきました。
 第1日目は、代表作「真夏の夜の夢」からおなじみの『結婚行進曲』他が、同大学の教授のヂュオにより演奏され、彼特有の美しいメロディを堪能いたしました。
 第2日目は、孟 真理教授による『メンデルスゾーン家の人々』のお話しで、大富豪の家に生まれ、高度な教育を受け、才能にも恵まれながら、ただユダヤ人ということのみにてベルリンのアカデミー監督選に敗れる等、たいへんな差別を受けた経緯が生々しく語られ、心が痛みました。
 第3日目は、この種の講座ではめずらしい『無言歌』の舞踏化が実現し、音楽の持つ力を身体の動きにより表現され、3日間のセミナーが終了しました。
 メンデルスゾーンは、若くして亡くなり、その才能が惜しまれるところですが、後年においてナチスによるメンデルスゾーン銀行の抹殺を思えば、まだ良き時代であったのかとも思われ、複雑な気持ちになりました。
 今回は、筆者が好んで聞く彼の『ヴァイオリン協奏曲・ホ短調・作品64』の演奏がなかったことが、唯一の心残りでした。