友人関係から見る若者の心

平成21年8月25日(火)に、神戸松蔭女子学院大学において、
社会心理学の土肥伊都子教授による標記講座が行われました。
 氏は心理学の立場から、若者にアプローチをし、心の行動をとら
えてデータ化して分析を試みているとか。
 まず若者の定義ですが、「思春期〜教育の終了」とされておられ、
年齢的には10〜30才位と、かなり幅広いものになっています。
 子供は農業を中心としていた昔は、少しでも早く一家の労働力と
して期待されていましたが、昨今は若者世代がおもしろいためか、
年齢幅も拡大してきているとか。(特に産業革命以降)
 本題の「現代の若者の友人関係」については、寓話の”ヤマアラシのジレンマ”を例に出され、寒いと寄り集まりたいがそれではトゲが痛く、離れ過ぎると寒さが身にしみる関係と説明された。
 したがって、適度な人間関係を保つことに苦労しているとかで、暗黙のルールとして、
①相手に対する配慮を示す。②相手に負担をかけない。③相手に不快な思いをさせない。④プライベートに踏み込まない。等があるとのこと。
 その結果、「やさしいが打ち解けない」「空気が読めない」等が目立つとかで、これからますますケータイ&インターネットを利用してのネット社会になってくるので、各々のアイデンティティの確立がむつかしくなってくるのではと危惧する思いになりました。