胡椒を求めた結果,大航海時代が始まる

9月14日(月)宝塚カレッジ
 場所:宝塚市立西公民館 講師:講師:田辺眞人名誉教授
先月の世界観について「十字軍」の派遣から大航海までを急ぎ足で話したので今回おさらいも予て詳しく話された。
 11世紀ごろ新興国トルコ(イスラム教)の圧力に対して西ローマのキリスト教会主導によるエルサレム奪回を訴えに集まったフランス騎士たち,すなわち「十字軍」による遠征が13世紀ごろまで続いた。
 この遠征で腐りかけた肉に胡椒(当時インドが大生産地)をかければ臭みが消えることをヨーロッパ人は知り貴重な調味料としてヨーロッパ中に広がっていった。
 当時イスラムの勢力圏はアフリカからイベリア半島まで及ぼしていたが、キリスト教の領主は少しずつイスラム勢力から領土を奪い取って生まれたのがスペインとポルトガでした。
 ところで貴重品である胡椒はインド、アラビア、イタリア商人などの仲買人を経て運れるため両国に旨みがないことからインドへの自主ルートを求めポルトガルはではバスコダガマがアフリカ沿岸沿いに航海して先の喜望峰からインド航路を発見し、またスペインではマゼランが大西洋から南アメリカまわりで太平洋に出れる航路を発見してフイリピン(マゼランは現地人に殺される)・インド・喜望峰・スペインの世界一周に帰る着く。これが15世紀から16世紀にかけての胡椒がもたらす大航海時代となった。
 われわれ日本人は農耕民族では肉食の習慣がないため「胡椒」が銀と同じ位の価があるとはとても考えられないが所変われば品変わるものです。