欧州連合(EU)の現状と未来

EUについての総合セミナーが平成21年10月6日(火)に、
宝塚ホテルの翡翠の間で開催されました。
 講師は、EU駐日欧州委員会代表部のヒュー・リチャードソン
大使で、講演会は全て英語(ただし通訳付)で行われました。
 大使は、まず最初に日本とEUとの関係に言及され、「類似
したパートナー」であると位置付けられました。
 その類似点は、”自由、民主主義、法”等々の価値観が共有
されており、また対応すべき国際的課題も酷似しているからと
説明されました。
 もっとも当初からこのような関係であったわけではなく、たとえば過去においては貿易摩擦(製品貿易では日本が大幅黒字、サービス貿易ではEUが大幅黒字)等が生じていたが、粘り強い交渉を経て、徐々に改善されてきた由。
 現在では共通の未来を築くため、「平和と安全」「経済貿易」「地球規模の課題」「人的、文化的交流」等々、さまざまな成果が上げられており、「科学技術」についても仮協定まで来ているとか。
 EUは法人格を取得し、より責任を明解にするため、「リスボン条約」の批准を進めており、先日アイルランドが批准し、あとはポーランドとチェコを残すのみとのこと。
 最後に、EUが世界的な役割を果たすために、政権交代した日本ともより密接な関係を築き、着実に進展したいとの決意を述べられた。
 双方の協力により、国際的秩序の創造に貢献されることを期待したい。