平成21年10月17日(土) 甲南大学・秋季公開講座の
第3回目です。
講座は我々の必須脂肪酸であり、人間が体内では作る
ことの出来ないDHA(ドコサヘキサエン酸)の講座で、講師
は本多先生です。
生態系では、生物たちは食物網という「食う、食われる」の
関係で繋がっています。
海の生産者の主役は植物プランクトンで、それがミジンコ類
などに食べられ、小魚、大型の魚に繋がっていきます。最近DHAの工場として、ラビリンチュラ類が候補に挙がっており、魚に多く含んでいます。
DHAやEPAで体に良いといわれる成分を貯めこみ、食物連鎖の中でラビリンチュラ類が食べられることで、魚に蓄積していると考えられています。そして、母乳には当然ですが沢山含まれています。
赤ちゃんの粉ミルクにはDHAを配合し、成長とともにDHA不足になるのを予防しています。最近では抗血栓、抗癌性、脳の視覚、認知症治療にも有効なことがわかってきました。
ラビリンチュラ類の近辺の生息状態を、夙川河口と六甲アイランドの2ケ所を、2008年甲南大の大学院生が、月2回1年に渡り調査したところ、上流に自然が沢山残る夙川河口は5月に、通常の40倍ものピークを向かえます。
しかし、自然の少ない六甲アイランド周辺は量も少なく、ピークらしいものは無く、魚は山に住むということを証明したようです。ラビリンチュラ類は5〜20μmというちっぽけな生物ですが、もっと見直しましょう。