蛍イカの身投げは自殺でしょうか

平成21年10月31日(土) 公開講座の第5回目です、今回
の講座では、生物の中で唯一「人間が自殺をする」のは、
知られていますが”蛍イカの身投げ”も自殺なら、生物界
での大発見になります。 講師は 道之前 先生です。
 世界には蛍イカの仲間は、40種類ほど生息しています。
 早春の頃、富山湾では、蛍イカが大挙して海岸に押し寄
せ、波に巻かれて浜辺に打ち上げられます。 真っ黒な海岸
で、多数の蛍イカがブルーの発行器を点滅させ、海岸を青く
染めて、打ち寄せるさまは大変幻想的な光景です。 富山付近では(江戸時代から知られており)蜃気楼と共に、春先の富山湾の風物詩となっています。 
 蛍イカは年魚で、主な産卵地は山陰沖と富山湾に有ります。 蛍イカも他の生物と同様に、月の満ち欠けに大きく影響されます。 身投げが起きた日の過去15年間のデーターによりますと、新月の前後2日間、12時以降、南西の風のとき(表面の真水や浮遊物を沖に流してくれます)。 
 また、富山湾には、「ツノナシオキアミ」が生息してり、”蛍イカの身投げ”が起こった日にはこの「ツノナシオキアミ」も大量に打ち上げられるそうです。 暗い水中で方向が分らなくなり、海岸に打ち上げらるものと推定されています。 このことから、”蛍イカの身投げ”は自殺では無く事故と考えられます。
 やはり、生物の中で自殺をするのは、人間だけということになりました。