琵琶法師により語り継がれてきた平家の栄枯盛衰の物語を、
群読という形で平成21年11月7日(土)に、西公民館において
披露されました。
主催は、”宝塚草の実”でした。
時間が1時間半という短い時間でしたので、所々のエキスを
ヌキ出し、平家の栄華から滅亡までを効率よく語られました。
まず序章では、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり・・」
の名文を高らかに謳いあげ、世の悲哀の予感を私達に与えて
くれました。
第一章では、悲痛な清盛の死を境に、源氏(木曾義仲、源頼朝)の旗揚げから、平家の西国落ちを、また第二章では、源平合戦の前半のクライマックスである「一ノ谷」の合戦をメインに取上げ、義経のひよどり越えの坂落しと、平敦盛と熊谷直実の一騎打ちに多くの時間を割かれました。
休憩を挟んで、後半には「屋島」の合戦における佐藤嗣信の戦死の他、那須与一の扇の的を射る場面を臨場感豊かに表現されました。
第三章では、最後の戦いである「壇ノ浦」の海戦における安徳天皇の入水や平知盛等の壮絶な死を哀愁をこめて語られ、終章では頼朝との不和による義経の平泉での自刃および建礼門院徳子の京都大原での余生を静かに語られました。
栄枯盛衰は世の常とは言うものの、やはりもの悲しさが残った1日でした。