日 時:平成21年11月20日(金)
場 所:西公民館
講 師:辻 弘氏(兵庫教育大学名誉教授)
ローマ帝国の建国から滅亡までに焦点を当てたお話しで、
日本ではほぼ弥生時代にあたる頃です。
ローマは、ホメロスの叙事詩に出てくる軍神マルスと人間の
女性との間に生まれ、狼に育てられたと言われるロムルスか
ら起こったとされ、『ローマ』の名の語源にもなっているとか。
ローマ人の美術は、絵画よりも彫刻や建築物に重点を置いていたようで、テイスト帝のコロッツセオやカラカラ帝の大浴場が有名ですが、今回は「水道橋と街道」をメインテーマに取上げられました。
水道橋はローマの人口増にともない、水不足が生じて建設が進められ、後年カエサルが征服した地(イギリス、フランス、スペイン・・)等にもその片鱗が見られます。
また街道は、当初塩を運ぶために造られた由ですが、次第に軍事用に発展していったらしい。
ただこれには建設費の他にメンテナス費等、膨大な資金が必要なため、富裕層に寄付を求めたとかで、そのかわりとしてその投資者の名前を街道名としており、「アッピア街道(国道7号)」は、レスピーギによって交響詩にもなって、特に広く知られているところです。
結局 ローマ帝国はコンスタンチノーブル(現イスタンブール)に遷都し、東と西に分かれてからは衰退の一途をたどり、滅亡していくことになります。
日本でも平清盛の福原遷都の例があり、首都の扱いには慎重さが必要なようですね。