「昭和恐慌から太平洋戦争へ—政策が左右する国の命運—」

日 時: 平成21年11月21日(土)
場 所: キッピーモール6F多目的ホール(三田市)
講 師: 関西学院大学経済学部教授 寺本益英氏
国の命運は、国を問わず、時代を問わず政治・経済・外交面での政策によって左右される。そこで豊かで創造的な日本の未来を考えるとき、「歴史に学ぶこと」が重要である。
 ①戦間期の経済と政策—大正バブル崩壊,関東大震災以降,金融恐慌,ニューヨーク株式市場より始まる未曾有の恐慌による不況を高橋是清蔵相が積極的な景気刺激政策で脱した。②高まる社会不安・政府や財閥を狙ったテロ—政党の腐敗,金融恐慌・浜口首相の遭難,3月事件,10月事件,血盟団事件,五・一五事件③満州侵略と国際社会からの孤立—政党が軍部をコントロール出来なくなって国際社会から孤立する④天皇機関説問題と二・二六事件—学問思想が認められず軍部の政治的発言力増大⑤日中戦争—盧溝橋事件,第二次上海事件,南京事件⑥1930年代後半のヨーロッパの動向と日本—第二次世界大戦,日独伊三国同盟⑦悪化する日米関係—太平洋戦争への道—日米通商航海条約の破棄,日ソ中立条約,北守南進機運やハルノート等⑧太平洋戦争の意味—日本の帝国主義戦争,日独伊のファシズム戦争と連合国の反ファシズム・民主主義擁護戦争。以上の歴史説明があった。
歴史を学んでいく上で尊い命が奪われた戦争の悲惨さ、民主主義の重要性を次世代に伝え、平和意識高揚をはかることが肝要である。最後に新政権の経済政策・外交・安保の日米関係の再構築・政策決定など等を注目する必要があると話がありました。