博多三傑の一人 「島井宗室」

平成21年12月1日(火) 午後の部で実施。
場所:明石市立男女共同参画センター
講師:茨木一成氏
 島井宗室は戦国時代、安土桃山時代から、江戸時代の博多の
商人、茶人であり、千利休とも親交が深かった。
 当時の博多では、多くの豪商が蠢いていたが、特に宗室・
神屋宗湛・大賀宗九は「博多三傑」とよ呼ばれています。
 また当時の名物茶器は、国一つと交換できるほどの価値で、
その中でも「初花」「新田」「楢柴」は天下の三大名器といわれ、宗室はそのうちの一つである「楢柴」を持つほどの豪商だった。
 そして、天承元年には大友宗麟との取引を開始し、豪商としての地位を確立する。また当時の天下人・織田信長にも謁見し、その保護を受けた。
 逸話として、本能寺の変に際し宗室は、弘法大師直筆の「千字文」を持ち出したと言われています。この「千字文」は現在博多の東長寺に収められています。
 信長死後は台頭した豊臣秀吉の保護の許、秀吉の九州征伐にも協力しています。博多の現在の文化遺産は、この時代のものが多いそうです。
 また死の直前、息子の島井信吉に対して商売繁盛、老舗のしきたり等17条の訓戒を残しています。現在の金さえ儲かれば良いという風潮を揶揄しています。